2018年11月11日日曜日

なぜLIXILは、プロ経営者を連続解任したのか? 創業家、CEOに復帰で独裁経営(2)

業績が下降すると退任を迫られる、それが雇われ社長の辛さ

瀬戸氏の退任発表の前触れとなったのが、10月22日にLIXILグループが発表した今期業績の下方修正だ。2019年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比97%減の15億円に、事業利益が前期比40%減の450億円(従来予想は850億円)となると修正した。また、今期4-9月の上期決算では86億円の純損失が発生した
 10月31日の社長交代会見で潮田氏は「決算が原因ではまったくない」と話したが、そんなことはないだろう。

 業績の下方修正を受けて、10月22日には2062円を付けていたLIXILグループの株価は翌日1737円へと16%も下落した。ちなみに、10月31日の会見により株価は同日の1780円から11月1日は1530円と一段下げとなった。この社長交代が市場ではネガティブ要因としてとらえられた。

瀬戸氏が社長に就任した16年6月15日の前日の株価は1810円。就任後、今年1月の高値(3255円)までに80%上昇したのだが、10月23日には1737円へと下落してしまった。瀬戸氏の社長就任時の株価を下回ってしまったことから、現在でも大株主である潮田氏がそこで見切ったものと私は見ている。

(この項 続く)

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