カー・シェアへの布石か、系列販売の見直し
トヨタが現在展開している系列販売では、高級車中心のトヨタ店と中級車のトヨペット店、大衆車のカローラ店、若年層を対象にしたネッツ店の4つが同じ地域内で並列して営業展開している。
日本の他の自動車メーカーでは、このような系列販売をしているところはない。トヨタが4つもの系列を走らせてこられたのは、何よりそのマーケット・シェアにある。
4系列合計で年間150万台以上という新車販売台数は、国内マーケットシェアが31.2%で、10年前に比べて1.6ポイント増えていて、足元では磐石のトップ・シェアを誇っている。
4系列での販売店はトヨタの直営店は少なく、9割以上が地場資本による独立経営によるフランチャイズ型のディーラー展開だ。その数、約280社、店舗の数は5000店以上といわれる。
これだけ充実した販売網をつくり上げてきたトヨタだが、逆に言えば、これだけの数のフランチャイジーを「食わせて」いかなければならない。4つの販売系列に特徴を持たせることにより、販売力を発揮させるには、それぞれに異なった車種を持たせることが有効だったわけだ。
(この項 続く)
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