14年7月に中国で製造されていたチキンナゲットに賞味期限切れ食材が使われていた事件、15年1月に発覚した異物混入、両事件に対するカサノバ社長の対応は消費者の反感を買い、日本マクドナルドにとって傷口を広げるような格好となった。さらに、そんなカサノバ社長が1億円以上の年俸を受けていることも、業績結果との対照から批判されるところだろう。
カサノバ社長が「残念大賞」の選に漏れたのは、16年に入って日本マクドナルドの業績が底を打った兆しがあるからだ。
45周年キャンペーンとして「チーズカツバーガー」や「かるびマック」が登場した11月は、既存店の売上高が前年同月比で11.3%増、客数は同8.0%増となり、16年は年初月から既存店売上高が、前年同月比で2ケタの伸びを維持している。ポケモンGOとのコラボでも話題を呼んだ。
17年にカサノバ社長が当賞の選考対象から遠く離れることを期待したい。何しろ、16年7月12日付東洋経済オンライン記事によれば、同社は従業員一人当たりの営業損失が968万円、つまり年収よりも大きい損失を全員がたたき出していて、その規模は上場会社中輝く37位という効率の悪さを造り上げてきた。改善余地はとても大きい。
(この項 続く)
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