2014年6月13日金曜日

本を書く (28) 丸谷才一、大野晋、谷崎潤一郎 

松尾聡先生は、学習院大学国文科の教授で源氏物語がご専門だった。三島由紀夫が学習院中等科、高等科時代の恩師だった。
 
松尾先生が三島を悼んだ文章で、
「君が出した作文を添削しようとすると僕はいつも絶望的な気分にさせられた」
と書かれていたのを覚えている(これは引用でなく、私の記憶による大意だ)。
故松尾先生が私の学習院時代の正式な指導教授だった。学部時代は前に書いた吉岡 曠先生が指導教授だった。しかし、修士に進んだ時、吉岡先生は助教授だったので規定により、院生の指導教授にはなれなかった。平安文学の教授でいらした松尾先生が私を担当してくれた。ちなみに大野晋先生は、国文科学部入学時のクラス担任だった。

松尾先生は研究書はもとより高校生向けの参考書までの本当に多くの著作があった。『源氏物語 全釈』(筑摩書房、1961)という晩年のライフワークがあり、6巻まで出されたところで業を終わられないまま、帰らぬ人となった。

先生のお訳はというと、、

(この項 続く、 しかし飛び飛び)