2012年8月17日金曜日

『良い戦略、悪い戦略』リチャード・P・ルメルト 書評147(4)

ルメルトの興味は、良い戦略と悪い戦略を分別することに主軸が置かれている。そして良い戦略はどんな要素を持つべきかについても論じているが、良い戦略を「立てるためには」というところまで十全な説明、立論が至っていない。

ルメルトが提唱している興味有る戦略枠組みー「カーネル(核)」は3つの要素から成るという。
1.診断
2.基本方針
3.行動

そしてそれらの要素を充実させることが重要で、カーネルには「期限すらない」と続けている(110ページ)。しかしこれは、経営実務家としての私からは容認できない。実施に期限がなければいつまでも放っておいてよい、ということになる。これでは現場を動かせるわけがない。

(この項 後1回だけ)

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