国も戦う場も好きなように選んできた、真の自由人
――J PREPの代表をなさる前の斉藤さんの経歴がユニークというか、文字通りの唯一無二です。
斉藤 私は酒田生まれの純日本人です。上智大学では外国語学部で英語を学びましたが、イェール大学の博士課程で学んでいたのは政治学です。故郷の酒田のため、日本のために役に立ちたいと思い、政治学を勉強していました。そもそも比較政治経済学を学んでいた理由は、地域経済を成長させるために何が必要か、探究したかったからなのです。ちょうど現職議員が政治資金疑惑で辞職したこともあり、衆議院議員の補欠選挙に立候補して当選したのが33歳のときのことです。
――でも、またイェール大学に戻られた。
斉藤 翌年に総選挙となり、私は落選してしまいました。所属が民主党だったということもあり、その次の選挙を目指すのは断念しました。06年にイェール大学で博士号を取ることができました。それからアメリカの大学で教鞭を執りはじめて、08年から4年間、イェール大学で政治学を教えていました。博士論文は『自民党長期政権の政治経済学――利益誘導政治の自己矛盾』(勁草書房)として上梓させてもらいました。
――この本は、第54回日経・経済図書文化賞を受賞しています。
斉藤 J PREPを創業してからは、英語教育の本に傾注しています。最近著したのは『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て!』(ダイヤモンド社)という本で、すべての親御さんに読んでいただきたいと思っています。
(この項 続く)
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