エレクトロニクスの特定領域でパイオニアの技術レベル、そしてポテンシャルは高いものと推定される。そしてその活用こそがパイオニアを再生するための肝となるはずだ。しかし多様で、まだシーズ(種)であろう技術要素を発掘し、評価する作業は、外部から乗り込む経営者には難しいことだろう。
私の場合も、経営者を引退するまでに6つの会社を任されたが、開発志向の製造会社の場合は、進むべき技術分野の選定にはいつも苦慮したものである。だからベアリングは、パイオニアで他のプロパー役員は退任させた一方で森谷社長だけを残して、新体制でも采配を振るうことを許した、あるいはむしろベアリング側がそれを望んだと推察できる。
無給の社長など禁じ手ではないか
(この項 続く)
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