2018年12月2日日曜日

ライザップ、赤字転落で成長神話の終焉か…「実態は零細企業の寄せ集め」と失望広まる(7)

おもちゃ箱M&A路線の修正へ、松本氏が助言


 業績の下方修正は、11月14日に開かれたRIZAPの「2019年3月期 第2四半期決算説明会」で行われたのだが、壇上には瀬戸健社長と並んで、松本晃氏が代表取締役構造改革担当の肩書きで登壇した。

 松本氏はカルビー会長兼CEOを退任するや、瀬戸社長の懇請で今年の6月にRIZAPのCOO(最高執行責任者)に着任し、この10月には構造改革担当という肩書きとなった。瀬戸社長はまだ40歳で若手経営者だとすれば、松本氏は71歳のベテランプロ経営者という対照的なコンビである。決算説明会でも、松本氏は創業社長である瀬戸氏を前に臆することなく、「この会社はおもちゃ箱のようだと思っていたが、壊れているおもちゃも結構ある。それは直さなければならない」と、苦言を呈していた。

 私が瀬戸氏の経営者としての資質を評価できるのは、その人柄の良さと、今回示した「自分の限界を知る」という能力だ。勢いのままに85社も傘下に収めて「グループ経営」を気取ったのはいいが、気がついてみればそんなにたくさんの異業種の会社を経営、あるいは指導していく能力が自社のなかにはない、あるいは大きく足りないということに気がついたのだろう。

(この項 続く)

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