投資ファンドはメーカーを経営できない
栄光と挫折を繰り返してきたパイオニアは、結局現時点ではキャッシュを生みだす基幹事業を喪失してしまった状況だ。
7日の発表で森谷社長は、「地図やデータの組み合わせによるソリューション・ビジネスでの成功を目指す」とした。というのは、高精度なデジタル地図向けのデータベースを持つインクリメント・ピーという子会社があるからだ。この技術資産は、これから始まろうとしている自動車の自動運転に活用できる、確かにビジネスの可能性があるものと考えられる。
しかし、インクリメント・ピーのビジネスが現在のパイオニアの財務に大きく貢献しているわけでもない。このような状況で、名門企業パイオニアは悔しくも膝を屈してベアリングの傘下に入る道を選ばざるを得なかったということだ。
今回のファンドによる子会社化に伴って、パイオニアでは連結で約2万人いる従業員(非正規も含む)のうち、約3000人程度を削減するとした。生産や販売体制の見直しに加え、冒頭に記したように経営陣も刷新する。
さて、せっかく買収した、
(この項 続く)
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