2018年8月18日土曜日

阿波踊り、遠藤市長の間違った判断でブランド毀損…来場者激減→巨額の経済的損失か(4)

さて、事前には「総踊りの中止」と告知されていた今年の阿波踊り、肝心の有料入場者数はどう増減したのか。有料演舞場や「選抜阿波おどり」などの7日時点のチケット販売率は昨年同時点を9ポイント下回っているという。

つまり、遠藤市長が目指した、「総踊りの中止により、有名人気連の出場演舞場分散化を図り、総踊り会場以外の会場の売上を増加させる。その結果、売上の増収を図る」という目論見は外れたことになる。


強さを伸ばし、弱いところは撤退、縮小を


 今年の「総踊り中止」の決定が遠藤市長の意向だとすれば、市長のビジネス戦略的判断には疑問を持たざるを得ない。

 まず、昨年までの4演舞場のチケット売上分布に基づく総数増への目論見である。一番人気だった南内町を中止して他の3演舞場に来場者を流す、というのは文字通り机上の空論の愚策だったと指摘できる。

「阿波踊り」という「商品」にとって、メインブランドは「総踊り」ということになる。「総踊り」がメインブランドで、「顧客(=観光客)」はそのブランドを認識して購買行動を起こす。他の3演舞場はメインブランドから派生するサブブランドなので、メインブランドが消失するとサブブランドだけでは購買行動を起こすまでに機能しない、というのが阿波踊りのビジネス構造だ。

(この項 続く)

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