一方で、久美子社長の業況説明では、固定経費で一番足を引っ張っているのは家賃だというのです。これだけでも戦略的に辻褄が合いません。もし私が経営会議に出席すれば「それはおかしいでしょう。売り上げが伴わなかったらどうするのか?」と質問しますが、答えられない経営者はバツ印です。大塚家具の場合、店舗数をカッシーナの倍の8店舗ぐらいに減らして、富裕層にターゲットを絞れば利益が出るようになると思います。
――その戦略を実施するには、久美子社長の存在がネックになりませんか。
山田 そうです。久美子社長には、経営者の資質がないのではないでしょうか。一昨年に勝久氏を放逐して全権を握り、初めてフリーハンドで経営に当たった最初の通期決算である2016年12月期に、売上高が前期比20%減の463億円、営業利益は前期に4億円でしたが、マイナス46億円に転落させてしまいました。社長としてダメでしょう。
――今後の大塚家具はどうなりそうでしょうか。
山田 ファンドの傘下に入って、ファンドがプロ経営者を送り込んで再建するか、あるいは経営悪化がさらに進行して転落していくか。どちらかになるのではないでしょうか。
(この項 続く)
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