昨年から今年にかけて、消費者や社会を裏切るような意図的なビジネス事件を思い浮かべてみる。
・独フォルクスワーゲンのディーゼル偽装
・東洋ゴムの免震装置ゴム不正問題
・東芝の利益操作
・三菱自の燃費データ偽装
いずれも大企業、つまり大組織である。それぞれの事象を引き起こした経営者あるいは担当者は、社外つまり社会や消費者の損益よりも、自分が属する組織内での損得や価値観、行動規範を優先させ、その結果として反社会的な企業内行動を取ってしまったという構造で理解できる。
相川哲郎社長の謝罪会見を見ていて違和感を覚えたのは、軽の供給先の日産のことを「日産様」と「様」付けで何度も丁寧に格上呼称していたことだ。「この会社は対消費者目線がないんだな」と感じた。今回の問題で一番被害を受けているのはユーザーであり、社会である。それが直接の取引先のことしかとりあえず念頭にないのだ。社会的視点が欠落している大企業が反社会的なことをしでかしてしまっている。
(この項 続く)
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