2011年8月15日月曜日
「独自性の発見」(2)書評89
本書では、成功するための主としてマーケティング的なTIPs(小さなヒント)がそれこそ多数列挙されている。そして、それぞれの項目に対応する企業事例も豊富に挙げられているので、結果大量の情報にさらされる。しかし、それらが提示しているポイントというのは決して斬新なものではない。
沢山読まされて、それぞれの章や項目では異論がないのだが、つまり退屈だ。読み終わって衝撃のような新見に出会った、ということもない。
丁度私が戦略に関する本(「超実現的 経営戦略セオリー」日本実業社、8/24発刊)を書き終わったばかりなので、本書の最終章の「優れたトップはどこが違う」に足が止まった。26章目でようやく、ということだ。ジャック・トラウトは「人材より戦略」という項を立てている。これは、「社長は一人では何も出来ない」という私の主張に通じる。「第一がアイデアで、それを現実化する人を集めて仕組みを作る」というのは、戦略の立案について真実だ。
「戦略は当然正しいものと人に(社員に)思わせてしまう」との指摘はなるほど、と思わせる。指示を受けるのが大多数の社員だからだ。それだからこそ、有効な戦略の立案策定が決定的なことになる。
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