2011年6月16日木曜日

「経営幹部が会社を潰す!」連載(16)



◆戦略力は学ぶもの

幹部に対して一番期待するのは、戦略の立案とその展開力である。
有効な戦略は、まず自社や自業界以外のことを知ることからはじまる。本を読んだり異業種交流をしたりして、「セオリーと知識」を仕入れさせなければならない。次に、自社や自部門の現状を分析し、直面している重要な経営課題を識別・認識する能力も必要だ。
課題認識ができたら、それに対する可能な限りの解決策を想定し、その中から最も有効と思われるものを選択する。これが戦略となる。これらのことをコミュニケータブルで説得力のあるステップにまとめたものを、「戦略シナリオ」と私は呼んでいる。
この一連のステップは、実は学習により幹部たちに獲得してもらえる。下の<図>は、私が提唱・伝授している「戦略カードとシナリオ・ライティング」による戦略立案の概念図である。市販の情報カードを使い、「目標」「課題」「解決策」「派生問題と対処」などの各ステップで、アイデアを戦略カードに書き込む。それぞれ多数のカードを出し、絞り込んでゆく。残ったカードがそのまま戦略シナリオになる。これを論理的にかつ想像力をもって膨らませ、創造・展開していく、という手法だ。
是非参考にして、貴社の幹部の皆さんの能力開発に役立ててほしい。

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