松本氏に対する社内からの反発は、さらに強いものがあった。瀬戸社長が松本氏を電光石火に招聘決定した昨年3月のRIZAPの決算数字が、未曾有の好結果となったことがあげられる。
昨年5月に発表された2018年3月期のグループ売上高は1,362億円(対前年比43%増)、経常利益120億円(同25%増)と大幅な増収増益であり、株価はその時点で964円と18年の最高値をつけていた(今回の決算発表翌日5月16日の株価は245円)。
いわばグループ挙げての好況感に沸いている状態で、社員や関係者はさぞ“ハイ”な心理にあったことだろう。
一方、松本氏が着任する数年前から加速していたM&A路線の結果、18年9月の段階でグループ傘下の企業数は85社までに拡大していた。いわば、2週間に1社、外部企業の買収が発表されてきたのである。そんな好決算とM&Aフィーバーに水をかけたのが、外部からひとり落下傘降下してきたプロ経営者だったのだ。
(この項 続く)
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