毎年9%の成長を7年間続けてきた同社の調達増量としてそろばんが合わないのだ。しかも、17年の買い付け実績としては不作の時期が含まれるので、その前年より少なかったのではないかと思われる。
伸びしろのないマーケット・シェア
主要製品であるポテトチップスでマーケット・シェア71%を叩き出した、というのは同社にとって危機的な状況が来ているということでもある。ランチェスター戦略によれば、マーケット・シェアが70%を超えればほぼ市場を制圧、その地位は磐石ということだが、どうか。一企業が70%を超えてさらにシェアを伸ばしていったケースはあまり聞かない。アメリカなら独占禁止法が介入してくるような事態でもある。
ポテトチップスだけのシェアの推移を見ると、カルビーの70%はここ10年間ほど変わっていない。ところが2位の湖池屋は当初10%ほどだったシェアを最近では22%までに伸張している(富士経済「食品マーケティング便覧2017年」より)。
カルビーは日本国内で本当にこれ以上ポテトチップスの売上を、16年までのような破竹の勢いで伸ばすことは可能なのだろうか。そもそも日本人はこれ以上ポテトチップスを食べ続けていくのだろうか。
(この項 続く)
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