ツバメ1羽が任天堂に春を告げたのか
ポケモンGOが任天堂の業績を大幅に押し上げる、というのは少なくとも売上的には難しいことだろう。
というのは、任天堂は2009年に連結で年商2兆円近くの売上を計上した、大きすぎる企業だからだ。直近の16年3月期でも5045億円もの年商を有している。
専用ゲーム機という分野での勝者でありジャイアントとなってしまった同社は、スマホゲーム時代がやってきていたにもかかわらず、その分野への対応を怠っていた。名経営者といわれた故・岩田聡社長も「スマートデバイスには物理的なボタンがない。『スーパーマリオ』などを楽しく遊べない」(15年1月18日の会見)としていた。
私は昨年2月、本連載記事『任天堂、もう沈みゆくしか道はない スマホゲーム制覇戦略を採用できない構造的欠陥』で同社の立場に立った場合のスマホゲームへの対応の難しさを「イノベーションのジレンマ」セオリーにより解説した。同記事では「任天堂は、スマホゲームに参入できる、そして制覇できるすべての経営資源を有しているにもかかわらず、なぜ参入しないのか」と批判する一方、次のように対応策も提示した。
(この項 続く)
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