もう一つはもちろん、責任経営者としての古森氏の「覚悟と責任」だ。
オーナー経営者でもないのに、古森氏の使命感は恐るべきものが有る。そして注目すべきなのは、氏が経営責任者CEOとして富士フイルムの未曾有の危機に遭遇する前から、つまり中間管理職の時代から既に古森氏の会社に対する忠誠度、使命感が群を抜いていたと言うことだ。それがあるからこそ、同氏はトップまで辿り着いたわけだし、本書で同氏は一般ビジネスパーソンにそのような自覚を持つことを啓発している。
経営者の最低要素であり、出発点が「覚悟と責任」であることを再確認しつつ、本書の書評を終える。経営に関して志を温めている皆さんに是非勧めたい。
(この項 終わり)
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