2013年5月9日木曜日

『セガが21世紀を支配する』馬場宏尚 書評173(3)

同書が興味深いのは、ブームを巻き起こした新興企業がピークの時に書かれた解説書には気をつけろ、ということだ。

拙新著『本当に使える経営戦略』(ぱる出版)の中でも指摘した、欧米の戦略セオリー本が陥っている誤謬と全く共通している。セガのピークは、本書が出た1995年となってしまった。

本書はタイトルも勇ましいが、最後のセンテンスはこう終わっている。
「セガが、このところ後退著しい任天堂の業績を抜くのは、もう時間の問題である」

略歴によれば著者は何と学習院で私の三年後輩で、もしや面識があるかも知れぬ。同窓会などでお遭いする機会が万一あれば、ご旧著についての見解をお伺いしたいモノだ。チョージ先生、御願いします。

(この項 終わり)

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