2013年7月31日水曜日

『ワーク・シフト』 リンダ・グラットン 書評178(4)

本書を形成したワーキング・グループは結局現在時点で成功しているパワー・エリートな訳だ。

つまり、現在あるいはこれから資産の形成ができる人たちだ。そんな人たちの子供が2025年に付く職なら、その職から直接の報酬を多く期待する必要もない。

私は「ノブレス・オブリージュ」という言葉を使った。どうも本書を形成した人たちは、先進国における職環境の悪化を見越しているのだが、自分の子息は直接それに巻き込まれるわけではない、だからNPOなどで社会貢献的に知的で意味のある仕事をしてほしい、と望んでいるようだ。

「スノッブな」未来予想の書だ、と私は発言して、他の参加者が苦笑して同意した。

(この項 終わり)

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