2011年11月7日月曜日

「経営者の器」 連載(11)



子供か番頭か
(有)MBA経営 代表 山田 修

◆しまむらを大躍進させた番頭社長

ユニクロと並ぶ衣料品専門店チェーンの巨頭・しまむらには、大躍進の時期があった。一族ではなく、新入社員からのたたき上げだった藤原秀次郎社長の時代である。藤原は1990年に、創業社長だった島村恒俊から後を託された。翌年、東証1部上場を果たした時は売上規模が600億円程度だった同社を、2004年に退任した時には3,200億円台にまで育て上げた。同社がその後2008年まで増収を続けたのも、藤原経営の余熱と言えよう。
ユニクロの社長である柳井正のマスコミ露出が豊富であるのに対し、抑制的な藤原が経営哲学などを披露することは稀だったが、数年前、その藤原の話を聞く機会があった。まだ、しまむらの会長だったころである。

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