2011年4月4日月曜日
「中国社会のとことん深い闇」湯浅誠 書評71
(株)ウェッジ2006年刊。元「香港ウォッチャー」としての興味から閲読。
中国側の資料、報道など大量に駆使して「中国性悪説」を展開。桜井よし子女子と通じる中国観である。
巻末での「中国人は結局散砂の民」との指摘は秀逸。「散砂」とはばらばらのこと。それを前提に、この人たちの統治としては独裁形態しかない、と指摘している。西側の民主主義が導入実施されると、利己主義・個人主義のこの国の人たちの社会は大混乱になるとも。
声高に他人の悪口をあげつらっているような書でもあるが、私も彼の国のヒトや文化と実ビジネスを通じて親しかったので、同感させられるとことも多い。
「北京五輪の後に社会危機が」
などと、ジャーナリスティックにあじらなければもっと説得感が出ただろうに。
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