2011年5月15日日曜日
「経営戦略論」十川廣國 編著 書評75
中央経済社刊。編者による「経営学イノベーション」3冊シリーズの2冊目。それぞれの章は各大学経営学の教授が分担執筆している。2006年刊行なので、アカデミーの比較的最近の到達点を概観できる書の筈である。
各章あまり紙数が多くなく、活字級数も詰まっていないので読みやすい。学部学生向けの概説書として好個な編集と思う。
私は、第10章の「戦略プロセスにおけるマネジメントの役割」が目当てで購入。というのは、このテーマでを掘り下げた学術書で適当なものが見当たりにくかったことがある。馬場杉夫専修大学経営学部教授の担当執筆。ところが、第10章の本論の中では、先行文献の引用が殆ど無く、戦略論ではこのテーマが掘り下げられていないことを再確認した。第10章本文での記述もだから馬場教授のご論の筈だ。その内容については大いに異論を感じ、次回拙著に急遽筆を割いた。
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