2010年9月18日土曜日

経営者ブートキャンプ説明会10月7日(木)追加開催



3回に渡って開催する予定だった説明会、最初の2回は満員の盛況だった。

10月5日(火)16時と19時の2回は受付中。残席わずか。
ということで、急遽もう1回、10月7日(木)19時を追加した。
申し込みは下記から。

http://www.keieisha.jp/seminar100901.html

2010年9月17日金曜日

「人物鑑定法」井上和幸 書評49



経済界アステ新書。盟友、井上和幸氏の第2著。前著が春のことだったから、立て続けに出版を重ねた。よほど第1書の売れ行きや評判が良かったのだろう、うらやましい限りだ。

新書で220ページほどなので、長さ的にもそうだが、文章も語り口調でとても読みやすい。現役かつ日本一のヘッドハンターであるご経験をもとにビジネスパーソンの見分け術を説いているので、さすがに説得力があるばかりか、その視点に斬新なものがある。向上を志向しているビジネスパーソンに益するところが多い書だ。

社長セミナーに150人

印刷業界の社長セミナーで講演。「伸びる経営はこう実現する」1時間半。

昨年までの参加者数が80名だったのに145名の参加があり、主催会社が喜んでいた。

2010年9月16日木曜日

三菱UFJリサーチで「幹部の組織活性化とリーダーシップ」



三菱UFJリサーチ&コンサルティングで標記の公開一日セミナー。講義と、戦略立案演習の2本立てで指導。

仙台、岩手など遠方、地方からの参加者も多かった。アンケートの評点が高得点、と主催会社からお褒めの言葉が。

2010年9月15日水曜日

ブートキャンプ説明会セミナー出席者から嬉しいメールが




9/14(火)の説明会セミナーに来てくれた方から嬉しいメールをいただいた。
一部を紹介する。

「脳ミソが刺激されっぱなしであっという間の2時間でした。

東洋経済オンラインの連載で山田先生を知って以来、
是非お会いしたいと思っていたのですが、
探し続けていればチャンスはあるものですね。

今日、一番印象に残ったのは
「何に投資するよりも、自己投資が一番リターンがいい」
という言葉です。この言葉を胸に、どんなアウトプットをするかを常に意識しながら勉強しつづけます!」

そう、皆さん勉強しよう。経営者・幹部となってからは、さらに。

本セミナー最後の回は10月5日(火)16時と19時。残席が少なくなってきた。お申し込みは下記から。
http://www.keieisha.jp/seminar100901.html

2010年9月14日火曜日

経営者ブートキャンプ第2期説明会、また満席



本日、16時と19時の2回、「繁栄の黄金律」セミナーと兼ねて経営者ブートキャンプ第2期の説明会を行った。両回とも、当日欠席を除き満席の盛況。

10月5日(火)の16時と19時の2回も残席わずか。興味のある方は下記から、早めの申し込みを薦める。

http://www.keieisha.jp/seminar100901.html

2010年9月13日月曜日

経営者ブートキャンプ、動画の取材が



順調に進行している経営者ブートキャンプの評判が伝わり、その講義内容が出版される予定で進行していることは前に書いた。

先日9月11日(土)に行われたブートキャンプの第5講では、出版企画とは別の動画による取材がやってきた。アイデアマンという会社が、「ユニークで紹介するに足るセミナーを限定的に取材し、サイトで動画紹介したい」ということだ。私の講義と井上和幸特別講師の特別講義の二つのセッションをtakeしていった。

サイトにアップされるのはしかし11月になるらしい。アップされたらまたブログや私のサイトでお知らせする。

メガバンク経営誌から連載依頼



今月「先見経済」(清話会発行)に巻頭論文が大きく載った。それが目に留まったのか、三菱UFJリサーチ&コンサルの「三菱UFJビジネススクエア(通称SQUET)」から論文の6回連載の依頼が来た。

SQUET誌には数年前に巻頭論文を寄稿している。今年はSMBCコンサルティング社のMiT誌にも巻頭記事が掲載された。いろいろなところで執筆機会をいただき、感謝している。

2010年9月11日土曜日

経営者ブートキャンプ、発表大会へ向けて最終講



6回に渡って展開してきた経営者ブートキャンプもいよいよ大詰めに近づいた。「戦略立案」演習は、最後のグループ演習。「解決策の発見」は「戦略立案」の核となる部分。4名グループで発表し、他の3名の経営者から助言を受ける。

この後、参加者は宿題として最終発表用のスライド(パワー・ポイント)で仕上げる。今回の前の段階で私にメールで提出してコメントを受けてあるので、70%は完成している状態。

今日はその他に井上和幸講師の特別講義が2時間。私の講義は、「プレゼンテーション」(最終回を前にして)と「オペレーション戦略とコミュニケーション」を行った。

2010年9月10日金曜日

抜擢して育てろ!元部下から外資社長が輩出



ミード時代に部長に抜擢したUさんが結婚したので、お祝いの食事会を以前の部下の人たちと催した。
Uさんは数年前から外資の社長に就任している。まだ40代の、経営者としては若手だが前途洋洋といったところだ。

ところがその席で、別の人から近々その可能性がある、という嬉しい話を聞いた。結婚の方ではない、社長就任の話だ。

ミードとその会社で、販管部門に所属していた社員の人たちの数はちょうど100人ほどだった。Uさんが外資の社長になった3人目で、もう一人出るとなると、実に私が指導した4%の人が経営者になったということになる。これは、自分が経営者になったことより嬉しく、誇らしい。

先日のブログ(8・31)で「先見経済9・1号」の私の巻頭論文、「強い組織のつくり方ー人材は抜擢して育てよ」に触れた。

「そーら、見ろ」
ということだ。

2010年9月8日水曜日

りそな総研若手経営塾 大盛況




りそな総研は、地域別に若手経営者を組織して複数回経営セミナーを実施している。今日は、その埼玉西地区若手経営者塾で講演。私が頭の第1講を任された。4時間に渡り、「あなたの会社は部長がつぶす」のタイトル。参加経営者50名。

タイトルは、最近著から取ったが、内容は組織論と戦略論。終わって懇親会が開かれたが、参加者から活発な交流をいただいた。

「スティーブ・ジョブス驚異のプレゼン」カーマイン・ガロ 書評48



日経BP社、2010年7月発刊。現在もベストセラーの上位にランクされている。アマゾンの読者レビューは30以上が寄せられ、ほとんどが星5つという絶賛の嵐。
本書に触発されて、ジョブスの実際のプレゼン、MacWorld2007を見てみた(ユー・チューブ)。一時間強。当然だが、英語が分かるのなら本書の途中でこれらの動画を実際に立ち上げてみると一層読書効果が増す。いや、何をしゃべっているのか分からなくても学ぶところが多いだろう。

ジョブスは言葉を大事にする。選びに選んでいるところは詩人と同じだ。スライドの方は削りに削っている。メッセージを絞り切っている。そしていろいろなギミックを繰り出しているところは演劇と同じようなアプローチだ。

今週末、経営者ブートキャンプの授業で私もプレゼンテーションを1.5時間教えるので、先週から本書にも目を通してみた。共通の手法として再確認したところも多いが、学ぶところも多かった。授業でもお薦めの一冊として紹介する。

2010年9月6日月曜日

SMBCセミナー部長は戦略立案の具体的な方法を知りたい



本日のSMBCセミナーで、「戦略カードによる戦略立案のマニュアルをほしい人は申し出て下さい」と告げたら、何と40名以上の参加者に希望された。

Eメールで資料を送ってあげることにしたが、一仕事だ。しかし反響があるのは嬉しい。

2010年9月5日日曜日

クルーザーで東京湾をぐるり



甥っ子が春に贅沢にもクルーザーを購入した。写真はほぼ同じ大きさのボートで、定員は10名。キャビンで寝泊まりできる本格的なもの。本日お招きをいただき、品川の旧奉職先フィリップス社近くの運河レストランに接岸したところに家族で搭乗。東京湾から、少し隅田川を遡上し、戻ってきた。

猛暑の中、ボートの外デッキで海風を巻き起こしながら疾走してもらうと暑さは感じない。爽快な小一時間の体験だった。金満家の甥を持つ幸せか。

2010年9月4日土曜日

ブートキャンプ2期説明会、満員の盛況



経営者ブートキャンプの第2期が10月から始まる。それに向けて説明会が9月1日(水)に行われた。
4時と7時の2回はいずれも満席。熱気に包まれた。第1期の受講生である松田さんが来てくれて体験談もしてくれた。

説明会は後、9月14日(火)と10月5日(火)、4時と7時の各2回。満席となりそうなので早めに申し込んでほしい。下記サイトに詳細と申し込みが。
http://www.keieisha.jp/seminar100901.html

2010年8月31日火曜日

「甲賀忍法帖」山田風太郎 書評(47)



眠れぬ猛暑の徒然に、純然たるエンターティメントとして書店の店頭で手にした。

(山田風太郎のものって、もしかして40年ぶりに読む?)

などと思いながら。奇想天外な筋立てに中学生のころ度肝を抜かれた記憶があり、手を伸ばした。そうそう、ご子息がキッチンハウス社の社員にいた。

アマゾンのブックレビューが30位あり、2,3を覗いて星5つ!こんな好評価も珍しい。中には
「世界で一番面白い小説だろう」
なんてレビューも。

私にとっての「世界で一番面白い小説」は源氏物語に止めをさすが、
「山田風太郎は日本のアレクサンドル・デュマだな」
と思った。そのストーリー・テラーぶりがだ。構想が大きく、ひきつけていく文章力も両者すばらしいが、山田風太郎のほうが何と言ってもその奇想天外ぶりで勝っている。

この秋は、風太郎の忍法シリーズを読破しようか。面白い本にぶつかった。しめしめ。

清話会での講演

清話会と言えば、過去に3回ほど出講(講演の実施)させてもらっている。

著書を今まで13冊出しているが、そのテーマが清話会の月例セミナーの方向と合致すると頼まれる、といったわけだった。
清話会の特徴と言えば、「会員制の経営者の会」ということで、その伝統と規模で群を抜いている。月例講演会もだから会員の経営者が「聞きたい」と思ったものに申し込むわけだ。

今まで話させてもらったのは「経営戦略」と「経営承継」だったか。前者は『MBA社長のロジカル・マネジメント』(講談社)、後者は『あなたの会社、誰に売りますか、継がせますか?』(ダイヤモンド社)の出版が契機となった。もう1回は、、思い出せない。

「先見経済」9月号に巻頭論文と表紙



経営雑誌、「先見経済」の9月1日号に巻頭論文を寄稿。

「強い組織のつくり方ー人材は抜擢して育てよ」
というタイトルで、巻頭に7ページ、表紙もこのタイトルを大きく打ち出している。
小見出しは次の通り。
   企業復活へ成功の方程式
   業務改善は経営者の責務
   黄金律でV字型回復
   最重要の「組織戦略」
   「企業はヒトなり」それは誤謬だ
   「売り」から再構成せよ
   選抜して育てろ
   戦略作りは「応用問題」

同誌の発行は会員制の経営者組織「清話会」で、セミナー研修会社の草分け的なところ。9月1日号が通算682号という歴史を刻んでいる。

2010年8月27日金曜日

経営者ブートキャンプ説明会、9月1日(水)19時は満席



大好評の経営者ブートキャンプ、第2期が10月から始まる。
その説明会セミナーが 6回に渡って開催される。私の無料セミナー「繁栄の黄金律」が付いているという特典付きである。来週の説明会から満席が出てきている。お申し込みはお早めに。本日のブログタイトルをクリックすると、説明会の詳細と申し込みにリンクが張ってある。
9月1日(水)16時(残席わずか) 19時(満席)
9月14日(火)16時、19時
10月5日(火)16時、19時  (各2時間)

2010年8月26日木曜日

アリゾナの青い空



今日の昼下がりの猛烈な日差しに、昔留学していたサンダーバードを思い出す。
サンダーバードが立地していたグレンデールはアリゾナ州都フエニックス市北西郊外だった。フェニックス市そのものが地勢的にはネバダ砂漠の南端なので、その猛烈な暑さはよく知られている。夏は50度!何せ砂漠の話だ。
夏学期に学校のキャンパスを歩くときはそれこそ日陰を拾いながら移動しなければならない。写真は母校のキャンパス。

私のこの留学体験を記したのが「アメリカン・ビジネススクール決算記」(新潮社、1985年)という、私にとっての処女出版だった。この本に、当初私が付けたタイトルは「アリゾナの青い空」というものだった。それほどサンダーバードで見あげた空は印象深かった。このタイトル案は新潮社の担当編集に簡単にボツにされた。

2010年8月25日水曜日

「同族経営はなぜ3代でつぶれるのか?」武井一喜 書評(46)



クロスメディア・パブリッシング、新刊。

従来「同族会社」と言いならされてきた業態は、ここ20年間世界的に研究が進み、海外ではその名も「ファミリー・ビジネス」と呼ばれるようになっている。著者は、世界的研究機関FFI(Family Firm Institute)から日本人として初めて公認資格を取ってコンサルティングを行っている専門家。
私も実は数年前に『あなたの会社、誰に継がせますか、売りますか?』(ダイヤモンド社)を著しこの分野のことを書いている。私の著書はしかし、「経営承継」という一側面に焦点を当てていたのに比し、武井氏はさすがに専門家らしく、ファミリー・ビジネスをめぐる諸問題、諸要素を隈なく取り上げ、そして提言を行っている。
日本で初の、この分野における専門的な書が出たと言うべきだろう。

本書が触れた重要な点がいくつもある。
1.ファミリー・ビジネスの優位性(一般の常識とは異なっている)。
2.日本企業の80%以上、世界のGDPの70-90%はFBから成っているなど、ビジネス経済界における圧倒的な役割。
3.3代目まで続くのはわずか12%という冷厳な調査結果。
4.「会社は拡大ファミリー」という文化傾向。
5.FBの経営にはリーダーシップだけではなく「スポンサーシップ」が重要という指摘。
6.FBだからこと社外取締役が有用となる。
など。

日本に存在する会社の80%に有用な書である。

2010年8月23日月曜日

SMBCセミナー、興味は戦略立案カードへ



SMBCコンサルで、「幹部社員の役割と実務 戦略編」セミナーを実施。時間の関係で演習をしなかった。戦略カードの実物を見せ、「戦略立案の実施法」に触れたら、多くの受講生が興味を示し、資料を頼まれた。

「戦略カードとシナリオライティング(PSR法)」を説明したpdf資料をメール送付することとする。
経営者や幹部が、世にあふれる「分析だけの戦略フレームワーク」に食傷している証左だろう。

2010年8月22日日曜日

9月出講の仕込みに大童(おおわらわ)


講演やセミナーの講師は季節労働者で、夏8月と12・1月は開講がなく、したがって出講が無い。

私も8月はのんびりと夏休みを読書にテニスに過ごしてきた。9月が近づき重なる出講が見えてきて、今週はその教材や資料作りに精を出した。原稿も1本書いた。

私は出講毎に、似たようなテーマでもパワーポイントのスライドをたくさん用意する。1日セミナーなら100枚はくだらない。また、ハンドアウトする印刷教材も作る。

そんなわけで、9月を見据えて今週は結構根をつめて準備した。願わくは受講生が充実した学びとしてくれんことを。

2010年8月17日火曜日

経営者ブートキャンプ実録日記(9)



第4講となった8月7日は、それぞれのグループに分かれて11時から1時半まで150分間の演習時間を取った。途中弁当を使いながら各自が最低30分間はグループ内で発表した。発表だけでなく、他のメンバーが積極的に発言し、発表者の考えを中心にディスカッションが進行した。


それぞれのグループには、池本克之講師と新将命講師がグループ講師としてつき、私は適宜両グループでコメントを出す、という進行方法。考えてみると恐ろしいほど贅沢な布陣ではあるまいか。

本日は「戦略策定」演習の全段階で一番重要となる「解決策の発見」を実施した。

そもそも、「戦略策定」演習は第1講から始まり、最終の第6講での「発表大会」まで、次の段階を追ってきている。

(以下、タイトルクリックでリンクし続いている)

「トヨタ生産方式」大野耐一、ダイヤモンド社 書評(45)




1978年初版と言うから、もう30年以上前に書かれた本だ。トヨタ自工の副社長(製造担当)だった著者は、20年前に没している。それにもかかわらず、私の手元に来た本は、2007年第102刷りだという。100刷りを超えるロングセラーには初めてお目にかかった。
それだけ影響力が大きく、日本型経営のバイブル的な本となったのだろう。日本型経営って、それは製造業で一番強みを発揮しているわけで、製造業っていうのは村型文化が最も強みを発揮する業態でもある。つまり、同じ人たちが同じ場所にい続けて、限りなく同じことを繰り返しながら改善していく、という意味で米作りと共通する。村では草むしりも同じ時期にしないと効果が十全に担保しない、など。

本書が含蓄するところはもちろんとても大きい。しかし私が内容とは別に興味を持ったのは、
「企業人はなぜ自社の得意技を公開してしまうのか」
ということだ。

一方で、「競争戦略」などといって、競合を出しぬくことに全力を尽くし、工場見学をさせる場合も写真は遠慮してもらうし、ビデオを王氏港建社の工場(中国広州省)でまわした日本のメーカーの客人がほとんど怒鳴りつけられたのを思い出す。

それをここでは、トヨタにとっての最高の知的(経営)資産をその最高責任者がとても分かりやすく公開してしまっている。本書はその内容が重要なだけに、「誰の便宜のために」書かれたのだろうか。故人に聞いてみたい。

2010年8月12日木曜日

「フロンティア突破の経営力」小川政信 書評44



プレジデント社、2009年刊。国文科出身の私はこの人が使う言葉や、その組み立てにどうもついていけない。タイトルにある「フロンティア」がまずその一だ。この単語は私の使用では「突破して到達すべき地平」というものだったが、著者の使用は「それ自体が突破すべきもの」となっている。それなら「フロント(前線)」では無いのか?危うさを感じさせる単語の使用法なら、その定義やら説明がしっかりあるかと思ったが、見当たらない。

論理の展開も初めから危うい。「前書き」で「得意技の次元での解決策の効果は低減する」と指摘している。そうなのかもしれないが、「どうして?」はおろか「どのように」などの簡単なサポート(説明)がない。

「人と組織が動き出さない」という「この壁は情報と思考の力だけでは突破できないのではないだろうか」などと言っているが、そんなことは経営者なら百も承知である。驚いているのは著者のよなコンサルタントだけだろう。

初めのあたりから「危うい著者だ」と思っていたら、第1章で提出したケースがまた信じられない。「タスクフォースが始動して早や三週間」でトップへ中間報告?それは早いだろう。その三週間の間にこのチームは海外市場でサンプル調査を複数回行ってきていた、だと。「どんな調査をすれば良いのか」の段階だろう。

本書で素晴らしいところがある。それは豪華推薦者陣だ。やはり応援団が必要な本だったと分かる。

「人財」は新将命氏の登録商標




経営者ブートキャンプ第4講(8月7日)では、新将命(あたらしまさみ)特別講師の講義が2時間あった。
久しぶりに新さんのまとまった話をうかがった。いろいろ勉強させてもらったが、「人財論」も印象深かった。

このごろは上場企業も含めて、以前は「人事部」と称していた組織を正式に「人財開発部」などと名付けているところが珍しくなくなった。どこの世界でも新しい用語がスタンダードとして定着するには、時間もかかるし、そのコンセプトにインパクトが無ければならない。

「人財」という言葉は疑いも無く我らが新さんが、この日本のビジネス社会に導入した概念である。ああ、大先輩よ。

2010年8月10日火曜日

セミナーや講演稼業には3年手帳が必要か



8月に入り、2011年実施のセミナーの依頼が4件入った。
ありがたい話であるが、スケジュールを書き込もうと思ったら、手帳に来年の先の方の月などがない。つまり通常の単年手帳をずっと使っている。

今の時期は本屋さんの店頭に手帳などがまだ並んでいない。次に買い替える時は「3年手帳」が必要か。

2010年8月7日土曜日

経営者ブートキャンプ第4回



全6講で展開している「経営者ブートキャンプ」。本日はその第4講。

参加者に実施してもらっている「自社の実際の経営戦略作り」も佳境に入ってきた。本日は、「重要課題」に対しての「解決策カード出し」と「重要解決策の選択(つまりアクションプランとしての戦略の策定)をやってきてもらい、それを小グループで討議した。

また、新将命特別講師の特別講義が深い感銘をクラスに与えた。

これらのことは、経営者JPのサイトに連載している「ブートキャンプ実録日記」に近々詳しく書いてアップする。懇親会で、転進を図っている経営者の方から、
「ブートキャンプを受講したことを履歴書に書こうかと思っている」
と言われ、大変喜ぶ。

2010年8月6日金曜日

日立で部長研修



(株)日立アドバンスト デジタルは社員約1,200名。半期に一度部長研修を行っている。今回初めて外部講師として招かれて講演。

「最強幹部となる戦略の立て方とリーダーシップ」

部長40名、社長以下役員、課長30名、計約80名。

2010年8月4日水曜日

経営者ブートキャンプ 無料説明会セミナーの開催


第2期に興味を持っている方のために、前回好評だった無料講義と説明会を行う。

http://www.keieisha.jp/seminar100901.html
(本日ブログのタイトル・クリックでリンク)

9月1日(水)、9月14日(火)、10月5日(火)
各日16:00-18:00と19:00-21:00
恵比寿駅5分 経営者JPセミナールーム

山田が、 特別講義(無料)

「50日で変わる!儲かる経営幹部・組織・戦略の作り方」講座:アドバンスト編~企業繁栄の黄金律!」

と題して特別セミナーを行う。

2010年8月1日日曜日

「プロフェッショナルマネジャー」ハロルド・ジェニーン 書評(43)



プレジデント社2004年刊。著者はITTのCEOを長年務め、同社を巨大コングロマリットに仕上げただけでなく、58四半期に渡って連続増益させた。文句なしの名経営者。
ここでは、しかし解説をくわている柳井正(ご存知ファーストりテーリング社長)の「入れ込み具合」について感想を。帯で、柳井は「私の最高の経営の教科書」とまで持ち上げ、長い前書きと小冊子になるくらいの巻末解説を寄せている。
柳井の長文の解説を読んで、柳井とジェニーンの「相性の良さ」が理解できた。文章に表れている。
柳井の文章は、これだけの大会社の経営者にしては珍しくと言ってよいほど読みやすく、切れがある。柳井がとても明晰でそれを著わす(他に伝える)ことに優れていることは明らかだ。

ジェニーンの方も、概念の整理とそれの分派をきちっと説明できるという点で、言語的に優れている表現者だ。たとえば、「事実」という概念も経営の現場では
「表面的な事実」
「仮定的事実」
「報告された事実」
「希望的事実」
の違いがあるとし、それらを説明し分けている。まことに犀利な言い分けだ。

経営の現場でそれらのことは「起こっている」が、それらの現象の異なり具合に気づき、表現し分け、それぞれについての注意ごとなどにまでに「言と分け」できる経営者などそうそういるものではない。

柳井が、自分のやはり稀有な資質上の先達者としてジェニーンの本を発見し、それに心酔していったところが、私も「表現する経営者」として良く理解できる。この二人は同類項なのだ。

2010年7月30日金曜日

「先見経済」に執筆(2)SMBCと三菱UFJリサーチにも書いた




「巻頭特集」といえば、著名研修会社の月刊経営誌には、これで幾つも書いたことになる。いずれも、何と巻頭論文やら、巻頭記事だ。私のサイトの方(著書ページ)に掲載してあるので見てほしい。
    SMBCコンサルティングのMit誌
    三菱UFJリサーチ&コンサルティングのSQUET誌
    日本人材マネジメント協会(生産性本部)のJSHARM誌(50号記念論文)

「先見経済」に巻頭論文を執筆中(1)



経営者向けのセミナーなどを催している会社・団体は数多いが、そのなかでも一際伝統を誇っているのが「清話会」。何しろ70年に及ぶ活動の歴史を誇る。

その清話会が隔月刊で会員経営者に発行しているのが「先見経済」。こちらも通算で700号に迫ろうという伝統の経営誌だ。

その「先見経済」の9月1日号に、巻頭論文を7ページに渡って執筆を依頼され、鋭意準備している。タイトルは「強い組織は抜擢して創る」。乞うご期待。

2010年7月29日木曜日

内藤名人に勝った!



昨夕のテニス・オフで内藤名人に勝った。記念すべき夜となった。ブログにアップせねば。

テニス・オフとはネットでテニスをしたい人をその時だけ募集してプレーするサイト。私は「近間・ダブルス」という限定で時々参加している。

家の地域で何ヶ月かに一度くらいお手合わせしていただく内藤さん(50代)が、群を抜いて上手い。強い人はたくさんいるが、技巧派と言うことでは我々のレベルでは頭が随分出ている。

私は内藤さんと遭遇するたびに、自分の力量の向上の目安としてきた。6人くらいが集まり、乱数表でダブルスを組み、6-7試合をする。内藤さんが誰と組もうと私が誰と組もうと、4ゲーム先取マッチで勝てることがほとんどない。たまに内藤さんが相手にいるペアから1勝できると、それは本当にうれしいことだった。

昨夕は、何と、3回対戦して「あの内藤さん」から2勝をあげることができた。私に「テニス記念日」がいくつかあるとすれば、その一つになる勝利である。

プライベートなトピックで申し訳ない。

2010年7月28日水曜日

新CD「人を見抜く技術」(4)




フォレスト出版が案内用に作ってくれたサイトはそれだけで「一つの作品」と言うべきものだろう。
とても手が込んでいる。一見の価値がある。是非、ブログタイトルをクリックしてリンクで見てほしい。

一方、題名からこのCDが旧著「タフネゴシエータの人を見抜く技術」と関連があるのかという質問を受けた。
それは是非、両者を比べて判断してほしい。

経営者ブートキャンプ、第2期の詳細アップ




10月16日(土)から開講する、第2期の詳細案内がアップされた。
このブログのタイトルをクリックすると、経営者JP(主催社)の当該ページにリンクが張ってある。
全6講。来年2月まで。

無敵の特別講師陣、など。第1期の講義録が早速東洋経済新報社から出版される企画が進行。ただし、刊行は年が明ける(第1期の終了が10月なので)。評判は伝わり、注目は大きい。私も全力。

2010年7月27日火曜日

経営者ブートキャンプ実録日記(8)「ケースは講師自身の体験談」


フィリップスライティング社での私の体験談から入り、その他の会社でのエピソードを加えながら、経営者としてのその要諦を解説。

先日、とある社会人経営大学院で教授をしている友人から

「山田さん、そういう参加者構成なら是非ケース・スタディをやらせたら」

と言われた。私は、

「いや、私の場合は自分が6社も経営してきたので、自分自身のケースをいくらでも話すことができる」

と返した。

日本の社会人経営大学院で使うケースは、ハーバードビジネススクールや慶応ビジネススクールのものが多い。私も、大学院はあちらでもこちらでも、たくさん通ってきた。だからそんなケース・スタディはいやと言うほどやらされて来ている。慶応ビジネススクールの先生からは、日本語ケースの英訳を依頼されてやってあげたこともある。

裏も表も分かっている。

自分の経営ケースを教えるような立場の先生がいないので、各校では仕方なく「よそ様の、よその業界の、知られている会社のケース」を教える他は無いのだ。

2010年7月26日月曜日

「30分で達人になるツイッター」(津田大介) 書評(42)



青春文庫。2010年5月発刊。

「30分で達人になる」かどうかは疑問だが、「30分で読むことが出来」た。大変読みやすい本。最新のネット・コミュニケーション手段のツイッターを手際よく説明してくれる。よく分かった。

ツイッターを始めるかどうするか、と思い知人のCO2さんに相談したところ、この本を進めてもらった。
読んでみて、現在の私にはなじまないと判断できた。当面ブログを使い、140字以上のコメントを発信していこうと思う。

新CD「人を見抜く技術」(3)発売開始

フォレスト出版社より、山田のCDが新発売となった。

本日のブログタイトルをクリックしてもらうと、リンクが張ってある。大詳細情報あり。
一見されたい。

2010年7月24日土曜日

「戦略」の定義




企業が自己実現するために選択する重要なやり方
        
                (山田 修)

2010年7月23日金曜日

野球は不思議なスポーツ



先日の朝日新聞で、元プロ野球の桑田真澄氏がエッセイを寄せていた。
その後半に、桑田氏らしい指摘があった。いわく、
「野球で声を出す場面が大きく二つある。ひとつは練習でノックを待っているとき、もうひとつは試合中相手にベンチから野次を飛ばす時」
として、前者は練習の進行方法を合理化すれば無くせると言う。

後者については、
「対戦相手に対するリスペクトということだ」
と書いていた。野球人から、このような自省の言葉を聞いたのが全く初めてだったので、大いに印象に残った。

私も野球の試合を観ていて、違和感を感じていたことである。およそ試合をしに来てくれた相手を
「ピッチャー、ノーコン!」
などと罵る無礼な競技を他に知らない。
テニスで
「やい、このへぼサーブ」
と相手に怒鳴ったらどうなるか?
想像もつかない。ルールも思いつかない。そんなことはあり得ない。


また、野球で打者が平凡なゴロを打ってしまい、一塁に駆け込む。その時、タイミング的にどうしても間に合っていないのに、味方の1塁側コーチは、大きく両手を広げアピールし、あまつさえ「セーフ」と大声を出す。何と卑怯なことだろう。これに限らず、クロスプレーでは必ず自軍に有利なアピールを繰り返す。

これらはフェアプレーの精神に大いに違背する。情けないことに高校野球でさえ、そうだ。つまり日本野球に塗りこまれている負の伝統と言うべきだろう。
「高校野球が教育?」

大いに疑問だ。見てみるがよい、高校球児で長じたものはプロに入り、時に大乱闘を繰り広げる。
こんなスポーツが他にあるだろうか。

桑田、よく言った。PLで同僚だったKの傍若無人とは大違いだ。

2010年7月21日水曜日

「マーケティング脳VSマネジメント脳」(アル&ローラ・ライズ)書評(41)



翔泳社、2009年刊。親子著者は著名マーケティングコンサルタント。
経営者を左脳(論理的)思考者、マーケターを右脳(感覚的)思考者と都合よくかつ根拠なく分類し、ポイントを先鋭化して論を立てている。
そして、その立場から当然経営者の判断に異を唱えているわけだ。しかし、このアプローチって、別にマーケティングの幹部からだけでなく、どこの分野の幹部からでも出て来るだろう論議ではないか。すなわち、開発部門や製造部門、財務担当の幹部でも
「当社のCEOは自分の分野について理解してくれない」
ということだ。
実際は北米では経営者の多くがマーケティング出身者だろう。かくいう私もそうだった。著者たちが主張するようにそう便利に分類して非難できるはずがない。

それから、著者たちが「マーケティング」として主張しているのは、実はその一分野である「ブランド・マネジメント」に関する記述が大半。
25も章立てして、マネジメント側の無理解を非難して(あるいは泣き言を言って)いて、ブランドマネージメントにいろいろな側面やら要素があるのは分かるが、
「で、結局どうなの?」
ということだ。結末の言葉が印象的だ。
「マーケティングの戦士よ、ひるまず進むべし」
再度、マネジメント側(評者)から
「で、結局どうなの?」

アメリカンアイドル(TVオーディション番組)



歌手発掘オーディション番組「アメリカン・アイドル」は、ジェニファー・ハドソン(「ドリームガールズ」でアカデミー助演女優賞)他多くのシンガーを輩出している。既にシーズン9(9年目)を数え、全米各地の予選会のそれぞれに1万人を超える応募者が来場するという規模を誇っている。

日本ではBSテレビの深夜に放送され、私は数年来のファンだ。昨晩も見ていて、自分がこの番組のどこが好きなのか、よく分かった。
それは、地方予選の審査室から「予選獲得」の黄色いカードをもらって出てきた応募者が家族と抱き合い、ハイタッチし合い、狂喜する様を観るのが好きだということだった。
中には稀にサポーターがいない応募者もいるが。
アメリカ人の開けっ広げな喜び方、「アメリカン・ドリーム」への挑戦を「是」とするポジティブ思考、、そんなものを見せつけられて私も幸福な気分になれる。

私自身は「留学後に住み続けるのはご免だ」と思い逃げ帰って来た、恐ろしいまでのあの競争社会。
成功の方の側面である、達成への歓喜。とにかく刺激の強い番組で見るのを止められない。

2010年7月19日月曜日

経営者ブートキャンプ実録日記(7)「課題図書の発表に著者が出現!」




7月10日(土)に行われた第3講の話。

サプライズ・ゲストに福田秀人氏

今回の課題図書は『リーダーになる人の「ランチェスター戦略」入門』(東洋経済新報社)。昨年刊行された書で、私が今春偶然書店頭で手にして感心しての採用。

全13章だが、キモとなる特定の6章を、2章ずつ3名に前回分担させた。そしてわざわざ

「批判的にまとめてくるように」

と注文をつけておいた。3人の発表者たちは、それぞれ読み込んでまとめてきてくれた。

セッションが始まる直前に、見知らぬ紳士が現れ、席に着く。皆が訝った様な顔をしたところで、私が澄まして

「今日は、著者の福田秀人先生が特別にお出でになりました」

と紹介した。


皆もちろん驚いたが、中でもこれから発表することになっていた3人は冷や汗をかいたことだろう。最初の発表者のダース(ID名)氏は次の日、私へのメールで、次のように感想を述べている。

「いきなりの福田さんのご登場にびっくりしました!ただ、著者と直接話せる、しかも、反論を述べる機会など通常考えられないので、非常に貴重な機会でした。どうもありがとうございます」

ダースさんは、会社の名前を言えば良く知られている、ネット系で急成長している企業の創業社長。まだ40歳になっていない。

2010年7月18日日曜日

「ランチェスター思考II 直観的問題解決のフレームワーク」福田秀人 書評(40)



福田秀人著。東洋経済新報社、7月16日刊。

経営書の中で、今年最大の収穫の書であろう。「ランチェスター思考II」をメイン・タイトルとしているのは、前著からの流れから。本書の中心と白眉は、「アメリカ陸軍の指揮官マニュアル」を本格的に紹介し、それを経営現場での意思決定に引きつけて論じていることだ。

経営学の分野で、これだけの新しい概念や経営技法がまとまって提出されたことは近年記憶にない。それも世界屈指の組織が長年かけて膨大な努力により磨き上げ、洗練させた、いわば「経営学の外部で徹底的に体系化された方法論」が咀嚼され、提示された。その咀嚼と適応は、経営学の教授であり同時に自衛隊幹部学校での指導にも当たっている、この著者でなければ可能とならない作業だっただろう。

本書により、「本当の軍事」側から「経営」側に提示された新概念、あるいは現概念の訂正を迫っている点が幾つもある。少数を例示するだけで次の如くである。
1.「意思決定」には、許された時間枠により、直観的決定と分析的決定が選択される。
2.「決定は間違って当たり前」という前提。
3.情報はすべて誤っている可能性があるが、責任は意思決定者に残る。
4.広的ネットワークは、質が伴わなければ混乱するだけ。
5.部下の忍耐力を見極め、能力に合った任務を与えよ。
6.意思決定には三つのレベル、「戦術」「作戦」「戦略」レベルが存する。「作戦」レベルの概念は今までの経営学では無かった。
7.「集団的浅慮」概念の明確化と、それが起こり得る状況。
など。

これらの捉え方や対応を、アメリカ陸軍は、「指揮官マニュアル」として長い年月と組織をあげての英知を傾けて整備してきた。文字通り「生きるか死ぬか」の結果に繋がる、世界最大規模で最も進んでいると思われ軍事組織が作り上げたマニュアルである。刮目して読むべき書だ。

「日本型プロフェッショナルの条件」安永雄彦 書評(39)


ダイヤモンド社から新刊。
安永氏は(株)島本パートナーズの社長で、前職からの長いお付き合い。エグゼクティブ・サーチのコンサルタントであるだけでなく、グロービスでクラスを教えているし、僧侶でもいらっしゃる、ユニークな多面の人だ。

本書では氏の原点となった三和銀行時代、特にそのロンドン駐在時代のエピソードが興味深い。また、プロフェッショナリズムの確立の重要性を説いているあたりは故・水谷栄二先生を思い出した。

ビジネスパーソンにして宗教家、コーチングの実践など、安永氏には精神の成熟を常々感じていた。本書により、「個性的であれ」あるいは「人生の目的とは」などについて氏のご高説をうかがうと、他の経営者にはない説得力を感じる。凡人の一般ビジネスパーソンの心の琴線に触れるのか、アマゾンの書評の数がこの段階で15もある。

2010年7月16日金曜日

野村監督サイン本が当たる(2)

いやはや、「私はMr.Lucky」ということが起きたわけだが(そんなにその本が欲しかったわけではない。ジャンケンをしている間にも「当たったら本なので重いな」などとも思っていた)、そう思ったのはこういうものが当たってしまうことは結構あったのだ。

ミード社の日本法人に着任してまだ日も浅い時、最大の顧客であるアサヒビールが取引業者をよんで開いてくれるパーティに出席した。
後半に抽選大会があった。それには、アサヒビール自身だけでなく、大手の業者も随分商品を出していた。メインエベントみたいな商品は大型カラーTVで、それを出していたのは段ボールメーカーのレンゴーだった。レンゴーは、マルチパックに関しては日本で最大の供給元でそれに次いでいたのがミード社だった。

その商品が何と私に当たった!出席者500人を超えていたなかで、直接競合で新任社長だった私に当たったのである。前に出て名乗り、礼を述べたのだが、レンゴーの関係者はさぞ苦虫をつぶしたような顔をしていたことだろう。

翌週の朝礼で、皆に、
「これは、レンゴーがアサヒビールで展開しているビジネスが、私につまり当社に来るという神のお告げである」
と皆に話した。

経営者には時に応じてハッタリも必要なのである。

「プロ経営者の育ち方」インタビュー(3)私のコミュニケーション

インタビューが終わった翌日、私が発信したメールを転載する。


冒頭で「私はコミュニケーションを重視する経営者です」と申し上げました。
最後の方で「社員とは距離をとります」と申し上げました。
象徴的なエピソードとして、「社員とランチに行かない、飲みに行かない」とも申し上げました。

これらの矛盾するようなステートメントをブリッジする説明として
「その代わり、プログラム的なランチの設定をしてそれは実施する」とも申し上げました。

新社に赴任すると、半年後あたりから一人で社長室で弁当を使うこともあるのですが、着任3か月くらいまでは、
全て「ビジネス・ランチ」となります(外出をのぞいて)。逆に言うと、こんなに社員と飯を食う社長はいないといつでも言われました。
その後はペースが落ちますが、定例となります。
工場に行くとかならず現場の社員をグループで招き、ランチ懇談をしました。「社長と話すのは初めてだ」とどこでも言われました。

私が避けるコミュニケーションの形態: アドホックで、無作為で、不公平な対象設定。内容がプライベートでインフォーマルなもの

私が追及したコミュニケーション:   プログラム化され、システマテックで、階層別にその密度が配慮されたもの。公平感があり、
                   社長とのコミュニケーションが実現したことに驚きと喜びを与え、その継続に期待を持たせる形態。
                   ビジネスの内容のみにフォーカスし、個別であろうとグループ面談であろうとフォーマルなコミュニケーション。
プライベートな話はしない、聞かない。

また、社長が社員と距離を取ることは正しいことなのです。来月解雇を申し渡すことを決めている幹部と親しく飯を食って談笑する、酒を飲むなどと言うことを続けると
たぶん人格破たんすることになるでしょう。あるいは、その可能性のある社員(再建を目指している場合、全員にその可能性がある)との距離感も同じことです。

私が追及したのは、「ドライなコミュニケーションの量と質を徹底する」ということです。「ウェットなコミュニケーション」は社長にとっては大いに危険なことだと思います。

以上、追加ご説明です。どうぞよろしく。

2010年7月15日木曜日

野村克也監督講演会で直筆サイン著書をもらう(1)


日本経営開発協会(関西経営管理協会)が帝国ホテルで3日間に渡り挙行している「全国経営者大会」に招かれ、顔を出してきた。30万円近くの受講料をものともせず、何百人も参加している。開催も110回以上となっている「お化けセミナー」だ。

楽天の前監督・野村克也氏の講演のみを聴きに行った。病後と言うので、やはり元気が無いのか、それともあれが「地」の、いわゆる「ぼやき節」なのか。直筆のサイン本が三冊だけ提供され、抽選により、何と私が1冊もらった。

監督の、講演を通してのメイン・メッセージはこうだった。

「弱い者は、強いものと同じことをしていては、決して勝てない」

あれっ、これってランチェスター戦略ではないのか?

世の中、ベスト・プラクティスなどの考え方で、「強者の模倣」的なアプローチももてはやされるが、それって結局限界があり、「改善」の域を出ない。
「大きく変わるなら、やり方を変えろ」
ということだ。「やり方」とは「戦略」のことである。

「とても合理的で頭の中が整理できた」セミナー参加者(2)

別の方からいただいたメール。


「経営戦略を立てるためのメソッドとして、戦略カードを活用した方法はとても合理

的で、大変勉強になるとともに、頭の中がよく整理されてきました。

先生が講義で話されていた通り、常にやりたいことや課題、いろいろなアイデア

が頭の中でいつもモヤモヤグルグルしていたものが、書き出すこと、抽出する

ことでかなり明確になってくるのに驚きました。

今回は経営戦略のさわりの話とのことでしたが、このツールを活用・応用して

自社の経営に役立てて行きたいと思います」

2010年7月14日水曜日

今度は沖縄へ出講

私はいろいろなところへ出没するが、今度は沖縄出講をお声がけいただいた。

仮タイトルは「中小企業が伸びる繁栄の黄金律とは」

公開セミナーでないので、日程や主催者名はこれからも記載しない。

そういえば、企業内研修でもこのような「社名明かさず」で実施しているのが幾つもある。
コンサル業界の倫理でもあるので、仕方がない。私に依頼されるのは管理職研修、あるいは幹部研修が多いわけだが、次世代幹部育成と言うのは結構定番だ。次世代幹部育成研修では選抜型で、全4-6講という構成としている。

実は、今週何と新入社員育成研修の話しが持ち込まれ、ついに「役員から新人まで」(あるいはその逆か)などと思ってしまった。まあ、相談されれば、それなりの研修案は立てる。
私のところに来てくれるのは何と言っても
「元経営者で研修を教えられる先生はいないか」
という切り口なわけだ。

「具体的な解決法が見えた!」セミナー参加者(1)

セミナーに参加された方から嬉しいメールをもらうことがある。下記は、ある参加者からいただいたメールの一部の抜粋。


セミナーにて、先生の貴重なご講義に参加するとこが出来て、
大変光栄に思っております。

私達が日々過ごす中で、何とも言えないモヤモヤしたものはたくさんあります。
それを何となく過ごしてしまい、スッキリしないことが多々あります。
昨日のセミナーでは、演習の時間にそれを文章にして実際に書き出すことによって、
明確になりより具体的な解決方法が発見できるのだと、実感いたしました。
演習の時間がたくさんあれば、もっと現実的に近いものが出ていたかもしれませんが、
短い限られた時間であるからこそ、、『これだ!こうなりたい!』という、自分が強く思い描いている夢、
将来あるべき姿が書き出されたのだと思います。
演習の時間はとてもワクワクして、お隣のかたに熱く語ってしまいました。

「プロ経営者の育ち方」の研究対象インタビューを受ける(2)

某著名シンクタンクのインタビューを2時間に渡って受ける。相手は所長を含めて4名。インタビュー・リストが用意されていて質問攻めにあった。

研究テーマは標題の通り。13名のプロ経営者を選び、インタビュー方式で研究を実施し、その人たちの経営手法や、特にその手法やセオリーの成育過程を探り、共通点や共通要素を見出したい、とのこと。

私も
「経営者には個性があり、また経営スタイルというものが厳然として存在する」
と指摘したが、それは百も承知で、それを超えた、共通に存するものを見出し、次代の経営者育成の糧として提供したいとのこと。結果は当然出版されて公のものとなるそうだ。

「プロの経営者」の定義と言うか、研究対象に選出の要件として
「複数の会社で業績をあげている経営者」
を真っ先に挙げていた。
(当方はもう一線をしりぞいているのだけれど)
などと思う。でも私が研究対象の筆頭で、今回のインタビューの第1号だそうだ。

インタビュー実施に当たっては、ある程度の仮説を作ってきてくれた。それも興味深いのだが、当シンクタンクが研究をまとめて結論を公にしてくれるのを待つの仁義かと思い、ここでは書かない。

若手経営者塾もう1講 出講依頼が

二つ前のブログに書いた、某メガバンクが展開している地域別の若手経営者塾。前のブログでは埼玉西地域での実施の第1講、つまりキックオフを担当してくれと言うことで引き受けた。

今度は、同じ銀行が別地域で実施している若手経営塾でも講義してくれという話。地域は首都圏、こちらの方は全4講の、最終回、「トリを締めてくれ」という話である。

経営者を教えられる(元)経営者という切り口での依頼とのこと。いずれにせよ、「経営者ブートキャンプ」実施の評判などが伝わっているのかな。

2010年7月13日火曜日

りそな総研「必勝の経営戦略」セミナー実施

4大メガバンク系研修会社でまだ出講していなかったのが、りそな総研。

本日、「必勝の経営戦略」と題した1日セミナーを実施。三重県からも来場してくれた社長さんもいて、感謝に堪えない。

多くの参加者が、
「経営体験のある先生の話を聞きたかった」
と言ってくれた。実際、いくつか話した実話のエピソードをとてもおもしろがってくれた。「戦略カード」と「シナリオライティング・メソッド」を使って、演習を2回挟んだ。実際に自社戦略を作ってみる演習をしてもらったが、とても新鮮に受け止めてもらった。というか、社長さん達と言っても実際にそんな作業でしっかり自分のところの戦略を立案したことがないので、すっかり感心してくれた。役に立ててもらったようで嬉しい。

若手経営者塾に出講依頼

某メガバンクが埼玉西地域で主宰する、「若手経営者塾」への出講依頼を受け、引き受けた。

月次で全3講の第1講目。第1講ということもあるのか、私の回だけ時間が長い。実施は9月。
経営者ブートキャンプの好評が漏れ伝わってきたか。