2018年9月6日木曜日

【宮川紗江パワハラ告発】五輪出場選手を協会が「密室」で選ぶ方法は廃止すべきだ(5)

声を上げ始めた選手たち


 宮川選手が行った反論会見は立派なものだった。弁護士に付き添われてはいても、その助言を途中で受けることもなく前を見て自分の言葉で話した。18歳の一選手という立場の女性がそれを行ったということで、大きな説得力を生み出した。

 今年に入ってスポーツ界では不祥事がいくつも起こっている。しかし、その発端、展開には共通点がある。

・女子レスリングのパワハラ事件
 五輪4連覇の伊調馨選手が、日本レスリング協会の栄和人強化本部長からパワハラを受けていたという告発状が出され、栄氏は辞任(告発状を出したのは本人ではなく関係者)。

・日大アメフト部の反則タックル事件
 当事者である加害選手が会見を開いて経緯を説明

・水球女子日本代表が合宿を中断
 水球男子日本代表の大本洋嗣監督が同チームを批判したことが発端

・日本ボクシング連盟の山根明会長辞任
 連盟の組織員が反発。300人以上が会長批判に連名して会長を辞任に追い込んだ

 今回の体操協会のパワハラ問題を入れれば、今年だけで5つも同じ構造の事件がスポーツ界を揺るがした。「同じ構造」とは何か。それは「造反有理」(謀反にこそ正しい道理がある)ということだ。

(この項 続く)

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