2017年2月27日月曜日

出光、合併阻止狙う創業家への対応どうする(1)

出光興産・月岡隆社長(ロイター/アフロ
出光興産と昭和シェルは2015年に経営統合を目指すことで合意したが、これに強硬に反対して阻止してきたのが出光興産創業家の出光昭介名誉会長(89歳)である。昭介氏が掌握している同社株式の割合は3分の1を超え、経営統合が株主総会に提出されれば拒否権を行使できるとされている。上場企業ではあるが、これだけの割合の株式を掌握している昭介氏は、実質的にオーナーであるといってよいだろう。

袋小路に入った協議が、再開されたのもつかの間


創業家と出光の協議は、昭介氏が昭和シェルの40万株(0.1%)を取得して徹底抗戦の姿勢を見せた後、昨年7月11日以降中断していた。昨年末に出光が創業家側からの了解は積み残したままで昭和シェルの株を約31.3%取得したことをきっかけに、事態は水面下で動き出していたようだ。2月7日の決算記者会見で出光の小林総一広報CSR室長は、「2017年に入り代理人同士で複数回会った」と語っている。

(この項 続く)






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