2019年9月5日木曜日

ある日「民事訴訟の最終通告書」が我が家に…特殊詐欺寸前で被害を回避できた顛末(1)

私の外出中に届いた一通のハガキに騙されて、家族がそこに電話してしまった。「弁護士を紹介する」などともっともらしい弄言を繰り出す詐欺師は、「とりあえず着手金が10万円で済む」などと家人を誘導しようとした。携帯電話で報告・相談を受けた私は緊急帰宅し、110番した。今回はその顛末と、跋扈している特殊詐欺の現状とそれへの対処を記したい。

「どうしよう、帰ってきてちょうだい」


近隣でのんびり用を済ませていた私の携帯電話が鳴った。妻からだった。混乱して、焦燥していて、気の毒に取り乱している。「私がどこからか訴訟を起こされていて、それを止めるにはすぐに手続きしなければならないって通知が来たの」「どうすればいいか、すぐ帰ってきて」と続いた。

「何が来たの? 電話口内容証明みたいなもの?」

「ハガキで、民事訴訟の最終通告書って書いてある」

 拙宅の住所、妻の個人名が明記されて配達されてきたものだという。私も一瞬考えたが、妻が訴訟を起こされるような状況は一切思い当たらない。

「それは怪しいよ」

「でも『訴訟通知センター』からきているし、訴訟を取り下げられるのは●月●日までって……」

(この項 続く)

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