経営に対する造詣が、経営者に対する識見が、そして経営セオリーについての学識のレベルが高い。多くの経営者が、自社での成功体験を1つだけ振り返り、分析に智恵を振り絞っているのとは、アプローチが違う。
企業再生の責任者として当代随一の実事例を踏んできたこと、東大・弁護士・スタンフォードMBAという傑出した学歴が示す知的水準などが、この著者を優れた経営論者として涵養したのだろう。本書はとても参考になり、推薦できる良書である。
(この項 終わり)
2014年10月18日(土)~
そう考えられる理由としては、まずベネッセにとって未曾有の大危機が到来したわけですから、新社長の下での結束へのベクトルが大いに強まります。軍事紛争を抱えた時、その国の大統領への信認度が大きく高まるのと同じです。今回の事件がなければどれだけの時間とエネルギーを要したかわからないほどの求心力が、原田氏に集結したはずです。