”お殿様統治”ベネッセ、米国流原田新社長どうする?(3)
●かけ離れた日米企業の意思決定プロセス
実は筆者には、外資系から日系オーナー企業に移って、うまくいかなかった経験があります。37歳の時に外資系の社長を引き受けて、英国、香港、オランダを本社とする各社の日本法人を歴任し、最後に5年間、前出のフォーチュン500企業の日本法人社長を務めました。その後、日系大手投資ファンドから要請を受けて、年商50億円規模の日系メーカーK社に派遣経営者として乗り込みました。
K社では半年の準備期間を経て着任したところ、初年度からいきなり好決算を出しました。するとそのファンドは、さっそくK社をエクジット(再売却)しにかかりました。そしてK社を買収したのは、明治時代創業のとある老舗メーカーT社で、当時の当主社長は4~5代目でした。
T社がK社を買収する条件の一つに私の留任というのが入り、報酬条件的にも折り合ったので留任に応じました。そしてそれをもって、投資ファンドからは離れ、いわばT社グループの雇われ社長となり、T社の当主社長の依頼で、筆者の新オフィスはその社長と同室となりました。つまり、机を並べたのです。
(この項 続く)
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