孫正義と柳井正 (14) 孫正義は狩猟民族経営
実は最初から通信業界の覇者を狙っていたわけではありません。起業してからのソフトバンクの発展の経緯を見ると、次のような大きなイベントがありました。
・95年:展示会運営会社コムデックス買収
・96年:米国ヤフーに出資
・同:テレビ朝日株を購入
・98年:出版業ソフトバンク・パブリッシング設立
・99年:証券取引所ナスダック・ジャパン設立
・00年:日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の筆頭株主
ソフトバンクが通信業に本業の軸足を移したのは、01年にヤフー(日本)と共同でADSL接続サービスのYahoo! BBの提供を開始して以来のことにすぎません。いや、それ以降も福岡ダイエーホークスを買収したり、東日本大震災を契機にエネルギー事業である風力発電事業へ参入したり、「当たるを幸い」といった勢いで業容を展開しています。
(この項 続く)