三菱東京UFJリサーチ&コンサルティングから依頼を受け、同社の提携金融機関の取引先企業に毎日配信されている情報サービスがある。昨年、6回にわたり月次で「経営幹部が会社を潰す!」という連載を行った(それは、今年の4月以降、本ブログで分割掲載している)。
幸い好評だったので、4月から第2シリーズを寄稿した。本連載では、新連載した「後継者の器」を分割掲載していく。本日はその第1回目。
【後継者の器(1)】
資本承継より経営承継が先だ!
(有)MBA経営 代表 山田 修
◆カネとガバナンス
2005年に上梓した『あなたの会社、誰に継がせますか?売りますか?』(ダイヤモンド社)という著作がある。
それまで「事業承継」に関する書籍と言うと、税理士や公認会計士の先生方によるものがほとんどだった。それらは、「事業承継」が有する重要な側面である「資本承継」に焦点を合わせて、解説や対応策を提示したものが中心であった。
数の上で全企業中最多の同族会社においては、ファミリー間での株の移転や相続の問題に自然、興味が向くものだ。また、それらにともなう相続税や企業のガバナンスなどの問題をどうするかなどが注目される。つまりこれまでは、「事業承継と言えばカネと統治権」として捕らえられていたと言えるだろう。
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