ベンチマーキングをしない:
著者達は、「ブルー・オーシャンを切り開いた企業は、競合他社とのベンチマーキングを行わず」(31ページ)と観察している。
ところが一方でブルー・オーシャンを実践するための4つのアクション」(51ページ)で掲げているのは
-業界標準と比べて 減らす、
ー付け加える、
ー増やす、
ー取り除く
としている。これらの行動をするためには、業界標準のベンチマーキングをすることになるはずである。
その戦略の作り方が教示されていない:
「ブルー・オーシャン戦略の策定手順」なるものも掲げてはいるのだが(159ページ)、これはただのPDCAサイクルチェックリストで、この手順から戦略そのものは決して出てこない。たとえば、その第1項目が
「この事業アイデアは、比類無き効用をもたらすだろうか」というもので、「アイデアに対する評価チェック項目」であり、肝心のそのアイデアをどう見つけてくるのかということを示してはくれない。
本書の至る所に出てくる、「戦略キャンパス」なるものも、当該企業の細かな戦略分野分けと、競合とのポイント付けにより、「後付けの解説、分析」という傾向が強い。とはいえ、自社を取り巻く戦略分野を知悉し、競合との比較をマップすることにより、どこの分野で出し抜こうかというツールとして使える可能性があり、一定の評価は与えられる。
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