PHP研究所、2009年刊。
グロービスの創業社長(学長)の三冊目の本。
処女作「吾人の任務」(東洋経済新報社)から感じられたインパクトは大分薄れてしまった。処女作には清新な意欲と強い意志、大いなる希望などが語られていて、著者自身が「創造と変革の志士」であることを強く感じさせた。
今回の著作では、だから前に開陳されてしまった諸点が繰り返されて新味に欠けるところは致し方ない。そもそも第1書から第3書で同じ著者の主張が変わってしまうのもおかしな話となってしまう。
グロービス設立から何年もたっているので、同校のカリキュラムなどについて説明的になるのも当然である。本書を手に取る読者はグロービスに興味を持っている人たちだから。
「青年の主張」から「布教の教本」の性格を帯びてくるわけだ。丸々1冊がグロービスのプロモーションのため、と見られることもあろうが、非難されるべきことでもない。
ただ繰り返すが、処女著作を越えるところは出てくるべくも無い。
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