日本経済新聞社より2009年刊。三部構成。
第I部「戦略思考の変遷」
第II部「戦略思考の解剖」
第III部戦略思考の実践」
第I部は研究史の概説。経営戦略論を大きく5つに分類し、時系列的にそれぞれの主張を解説している。
第II部と第III部が著者のオリジナルな論文部分。
アマゾンで読者レビューが本日現在15アップされている。多くのレビュアーが、第I部のまとめ方が秀逸であると称賛している。その一方で、著者オリジナルの第II部、第III部は指示を得られていない。私も目を通してみて同感。説得感が満点ではないケースが幾つも並べられていた。
経営者ブートキャンプでちょうどジェイB.バーニー「企業戦略論」を読んでいる。沼上による本書での戦略論の推移と解説の方が達意で良く分かりやすい。また、5大戦略論の最後にゲーム理論をカバーしているのは、バーニーには間に合わなかった点である。
ということで、第I部だけが新書として発刊されていれば評価を高めて、よかったかもしれない。
バーニーがゲームの理論に触れていないのは、それを評価していないのではないかと思います。
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