2019年11月20日水曜日

ジャニーズ事務所、報じられない「特殊な経営モデル」と「巨額の利益創出装置」(4)

このように巨大芸能事務所となった後も、ジャニー氏はその経営は姉のメリー氏に任せ、自らはタレントの発掘とその育成、芸能出演を取り仕切る「プロデューサー」としての役割に徹していた。11年には「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」として、12年には「チャート1位を獲得した歌手を最も多くプロデュースした人物」としてギネス世界記録に認定されている。

 ジャニーズは会社経営のメリー氏、プロデューサーのジャニー氏と、明確な役割分担で事業経営に当たり、成功したといえる。問題はジャニー氏が去った後、次の世代が巨大な芸能事務所の経営かじ取りをどのように分担して行っていくのかということだ。


プロデューサーには現場上がりの豊富な人材が


ジャニーズの組織図を見ると、取締役会の下に宣伝本部、企業広報部、制作プロジェクト本部、マネージメント本部、経営管理本部、そしてジャニーズファミリークラブという6つの本部が置かれている。「利益創出装置」としてのファミリークラブ以外で同社のビジネスの遂行に大きな役割を果たしているのが、制作プロジェクト本部、マネージメント本部、経営管理本部の3つなのではないか。経営管理本部の機能は経理やIT、総務なので理解しやすい。

(この項 続く)

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