2018年8月26日日曜日

なぜ小池都知事と徳島市の遠藤市長は自ら「死に体」になった?(2)

既成勢力との対峙を掲げ新人で初当選

2016年3月に行われた徳島市長選に立候補した遠藤氏は、それまでは四国放送のアナウンサーをしていた。特定の政党に属してもいないし、政治的な経験もなかった。一方、現職の原秀樹氏はおおさか維新の会(当時)の推薦を受けて4選目を目指した。

ところが無所属新人の遠藤氏が4万1073票で当選、原氏は2万4214票で落選という審判が下った。しかも“反・原市長”を掲げた立石かずひこ氏が2万8671票を獲得して2位となった。つまり、3期続いた現職市長の既成勢力に嫌気をさした市民が、外部から来た清新な候補に期待した、という構図である。

 遠藤氏が立候補に当たり掲げた最大の公約は、新町西地区再開発事業の白紙撤回というものだった。これは前職の原氏によって推進されていたが、なんらかの理由でこのプロジェクトに賛同できなかった市民は、遠藤氏に投票したものと推定できる。当然ながら新市長は刷新勢力として期待され、その人気は当初高かったに違いない。

(この項 続く)

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