リーダーズブートキャンプ第3期ではじめに取り上げた課題図書。
三品和弘氏は、神戸大学の教授。戦略論を専門としている日本の学者の中で、私が信頼するお一人。
三品教授の学風は、多数の企業データを扱い、分析比較して説を立てる実証的なもの。本書は新書なので軽く見えるが、たとえば『戦略暴走』(東洋経済新報社、2010年)は179もの企業事例をケーススタディ的に分析している。それを、教授の造語でもある「戦略不全」的な視点で不調の道程を明らかにしている。その仕事量には圧倒された。
経営戦略のクラスなので、ビジネススクールなら、教授の出世作(と言っては大先生に失礼だが)『戦略不全の論理』(東洋経済出版社、2009年)を読んでもらうのだが、本書のほうがいわばダイジェストで敷居が低いので選んだ。
(この項 続く)
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