ヤマダ電機、限界突破のカギ・ご用聞き販売の破壊力(2)
実は同社の売り上げは今年度初め以降好調とはいえない状況が続いている。消費増税の反動もあるのだろうが、月度売り上げは4月以降、毎月前年同月比減が続いている。インターネット販売として「ヤマダモール」を展開し、取扱商品数こそ350万点以上としているが、アマゾンや楽天などを追撃するような迫力ではない。それどころか消費者が実店舗で商品を品定めして、実際の購入は楽天やアマゾンなどのECサイトで購入するという「実店舗のショールーミング化」が進んでおり、ヤマダにとっては深い悩みとなっている。
●新顧客層開拓で一気に商機広がる
今回のご用聞き販売は、今まで来店してくれなかった顧客層に商品を売り込むという点が新機軸だ。ヤマダと提携している全国約3400の地域電器店が馴染みの顧客を家に訪問し、「ご用聞き」型で注文を取り、ヤマダに発注するという。パンフレットの代わりに専用タブレットで商品を見せ、商品の配達もその電器店が行う。ヤマダではこの形態も含めて、ネット関連全体の売り上げを現状の数百億円規模の年商から6年後には2000億円以上に引き上げるとしている。
(この項 続く)
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