『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 』書評204(3) 戦略セオリー vs マーケティング・セオリー
経営者ブートキャンプ・クラスでコトラーを発表してくれた社長さんと同感したこと。それは
「マーケティングは普遍だが、戦略セオリーは有為転変する」
ということだ。
ヒトがモノを欲しがり、手に入れようとする購買パターンは過去から変わらない。それを分析して体系化しようとする試みは、だから時間と共に深みを増し精緻化されてきた。
一方、数ある著名戦略セオリーといえば、「後出しジャンケン」といった類のモノが多い。その時々で目に着く成功企業事例を紹介し、もったいぶって解説する。しかし、そのセオリーを使って同じ成功事例が再現できるかというと、そういうことは少ない。そして、時間が過ぎると、それらの成功事例は―例外なく―色あせていく。
コトラーとポーターをクラスで取り上げた私たちは、まずそんな理解を共有したかと思う。
(この項 終わり)