上場会社で社長公募を行って注目された、自動車部品メーカーのユーシン社。1722もの応募があり、注目された。今年5月、外務官僚(!)八重樫永規氏(49才)が採用され、社長代行として就任していた。試用期間を経て、11月には正式に社長に就任する成り行きだったのだが、
8月の臨時株主総会で同社は、社長昇格人事の先送りと、田邊耕二現社長(77才)の会長兼務を決定した。
経営陣の若返り、後継とは逆行するように見える成り行きである。
私が調べたら、同社は実は以前にも同様な道を辿っていたことが分かった。
「事の始まりは2006年4月のこと。健康に不安を抱えていた田邊社長は、自らの後任探しを引き換え条件に、投資ファンドのRHJインターナショナル(旧リップルウッドホールディングス)から20%の出資を受け入れた。2カ月後にはRHJ側が部品メーカー、ナイルスの元社長である竹辺圭祐氏を新社長として派遣した。ところが、この人事が後々、大きな波紋を広げた。
わずか1年3カ月後に、竹辺氏は辞任したのだ。前社長の田邊氏を担ぐ、ユーシン社内の生え抜き層が竹辺氏を事実上の解任に追い込んだ。5カ月の社長職空席の後、田邊氏が再登板した。」( ユーシン、社長公募への誤算、日経ビジネスオンライン)
つまるところ、オーナー経営者である田邊氏が禅譲したくないのだ。あるいは揺らいでいる。それにしては、公募などしてあまりにも世間を騒がせすぎてはいまいか。
今回も八重樫氏は結局は社長就任に至らないか、短期日でその職を追われることになるだろう。49才?まだ若いのにお気の毒なことに。
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