ダイヤモンド社、2005年刊。
著者の処女出版にして、いまのところ唯一の著作。本を書くのに不慣れな方らしく、いらいらさせられるページ進行となっている。ビジネスの話から戦国武将やら第二次大戦中の日本軍の戦い方やスポーツの技量向上などへと話が及ぶ。それらの分野はビジネスや経営戦略のメタファーとして使われることが多いのだが、ブックを書き慣れていない著者には節度感がつかめないのだろう、本論から離れてしまっていたずらに冗長な書となってしまっている。
そんな瑕疵にもかかわらず、本書には読むべきところがあり推薦できる。それは、セブン・イレブンと並んで2大ケースとして本書が紹介、切り込んでいるしまむらを取り上げたことだ。4-5年前に出たセミナーに同社の藤原会長が来てくれて話をしてくれたことがあった。
その時、
「世間ではユニクロの業績が注目されているが」
と前置きして開示してくれた同社の業績や「仕組み」については瞠目した。
本書の著者が、
「マスコミに現れることが少ない」
としている、しまむらの徹底的な「仕組み」が明かされ腑分けされている本書の様はたいしたものである。逆に内部資料も含めてここまで開示してしまってよいのかと、いつもの疑問を持ってしまう。
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