ご存知優良会社の信越化学工業の、大名経営者による著書。2002年刊行。
特定会社の経営書というのは、その大部分が時間による褒貶に堪えられない。あの、一世を風靡した「エクセレント・カンパニー」(ダイヤモンド社)に取り上げられた「風雪に堪えて好業績を挙げ続ける」とされた20数社でさえ、例外ではない。同書の発刊20年ほどして私が「人を見抜く技術」(講談社)で検証してみたら、「全て」が好業績の視野の外、あるいは存続さえしていないという悲惨なありさまだった。「発刊時までは好業績を上げ続けてきた」ということだけが明らかになった。
本書に関して言えば、刊行後8年ほどたち、金川社長はまだ現役の経営者で、その業績は好調を続け他の追随を許さないと言うところが本当にすごい。稀有の実例である。
金川経営哲学を読むと、驚くほど私のそれと共通していた。経営者として個人的に共感するところがとても大きい。進行している経営者ブートキャンプ第2期で急遽課題図書に取り込むこととした。
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