3月2日と4月3日のブログで取り上げた同書(東洋経済新報社):(本日のタイトルクリックでリンク)の著者、福田秀人さんからおもいがけずメールをいただいた。
私が同書を評価したのは、ランチェスター戦略そのものにも同意するところが大きいからだが、それに加えて従来の定説とされている経営学説(特に横文字用語系)の多くを福田氏が取り上げ、それらを正面から批判していることにある。このような「野党的」な著作はまことに貴重で、その論旨は知的スリルに富む。
福田さんのエネルギーと勇猛果敢な様はまことに気持ちが良いばかりか、経営の現場を渡ってきた私には多くの点で同感、納得するところが大きい。えー、念のためだけで気が引けるのだが、私もいやしくも経営学者の末席を汚しているものである(日本華僑華人学会の創設メンバーで初期数年は役員を務めさせていただいた。専門は日華国際経営比較論)。
福田さんからのメールの一部を、おきて破り風に引用させてもらうと、
「多くのコンサルタントや学者が依拠している理論や、それにもとづく指導や講義を、正面から批判する内容であり、それらの業界からは反論というよりも、無視されて当然と思い、また、実際に、そのとおりで」
ということだそうである。
大野晋先生のタミル語関連説みたいな話だ(この話、ビジネス畑の方には分からない、私は一応国文学者でもあった)。
大論客の福田さんはすでに次の著書の上梓が決まっているそうだ。6月に「意思決定」をテーマで同じく東洋経済出版社から出るそうである。注目して待ちたい。
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