ところが今回の株主総会では、前代未聞のマークシート方式による選任投票が採用された。すなわち、16名の候補に対して、株主は一名ずつ賛否のチェックをすることとなったのである。
その結果、第1号議案に含まれていた2人の候補、福原賢一氏(前ベネッセホールディングスCEO)と竹内洋氏(前日本政策投資銀行常務)が落選したのである。会社側の候補で当選したのが6名、瀬戸氏側候補は第2号議案の2名も含めて8名全員が当選して6対8となり、雌雄が決せられた。
皮肉な役回り、投資助言会社
大手企業の株主総会で取締役選出を個別投票のマークシート方式で行うなど、およそ聞いたことがない。16名候補全員への持ち株数当たりの投票数を個別に集計するために休憩時間が取られ、それがさらに延長されるなど、今回の総会は5時間近くにわたる長時間となった。
(この項 続く)