2013年8月31日土曜日

日本の健康保険制度は世界に類を見ない (4)

医大での連続二日間の治療費は合計4,080円だった。初診、X線撮影、助教授の執刀による3本の抜歯、鎮痛薬などの処方が含まれている。何と1回のマッサージ代より安い。

インプラントについての治療方針を決定、説明してくれるのに、二日目は口腔歯科の主任である助教授が丁寧に説明してくれた。

日本最高レベルでの医療機関で、すぐに二日連続で治療を受けられた。それも助教授二人にかしずかれて、である。
「これがアメリカだったら、、、」
と、思ったし、香港の会社に勤めていたときは本社の華人大富豪から、香港では歯医者の予約を取ること自体がとても難しい、と聞かされていたことを思い出す。

私たちは、医療に関しては良い国に住んでいるのではないだろうか。少なくとも、日本の東京という大都市に住む限り。

(この項 終わり)

2013年8月30日金曜日

日本の健康保険制度は世界に類を見ない (3)

私の右下奥歯3本を抜いてから、CTを撮りましょう、と助教授がおっしゃり、すぐ抜歯施術予定日をPC端末に出してくれた。

「2ヶ月先になります」
「えー、先生、どうか今日抜いてしまって下さい」
と、私は懇願した。状況の悪い奥歯に10年以上悩まされてきて、大学病院を訪ねたときには、もうその保全はとうから諦めていたのだ。

先生は検討して、すぐに別のこれも助教授の先生に執刀を命じた。私の奥歯三本はこうして、この大病院を訪れて二日目に何の苦痛もなく私の体から離れた。さすが助教授、その施術技術は舌を巻くほどだった。痛み止めの薬をもらったが、それを呑む必要さえなかった。

この二日間の支払い費用が何と、、、

(この項 続く)

日本の健康保険制度は世界に類を見ない (2)

以前別の大学病院での経験で、大学病院という所は予約があっても一日待ちという覚悟で出かけた。

初診は予約が入れられず、「空き」の待ちとなると言われ、待った。すると、思いがけずたった30分ほどで呼ばれて中に入ることが出来た。

初日は形だけの診察とX線検査。すると、翌日(!)に予約が取れた。再訪すると、紹介して貰った外来主任の助教授(!)が丁寧に挨拶してくれた。

私の右奥の3本は、、、

(この項 続く)

2013年8月29日木曜日

日本の健康保険制度は世界に類を見ない (1)

長年苦痛を感じていた歯をいよいよどうにかしようと、ネットで評価の高い吉祥寺にあるインプラント専門の歯科・内科を訪れた。

内科も掲げている歯医者さんを選んだのは、下顎の骨増殖が必要だと思われたからである。

CTを無料で取ってくれ、先生が言う。奥歯三本を抜き、口蓋内からの骨移植手術を行った上で、インプラントが完成するまで約8ヶ月。費用見積もりは450万円と。

恐れを成して帰ってきた。しかし、不具合が続き、今月に入り紹介状を得て某大学病院を訪れた。すると、、

(この項 続く)

経営者ブートキャンプ 発表大会 最終スライド添削

経営者ブートキャンプ第7期もいよいよ大詰めが近づいてきた。9月7日(土)が今期最終第7講で、ほぼ終日戦略発表大会となる。

発表者には、事前に私に個別メールで発表用スライドの提出を求めている。個々に私が添削して、助言する。概ね1-2回の差し戻しとなる。

一番にドラフトを提出してくれたのが、Tさん。独立して経営コンサルタントを開業している。自社の次の三年の発展と、基盤を盤石にするための戦略パッケージを用意してくれた。内容については守秘義務があるので、ここまで。早速添削して差し戻した。バージョン2を楽しみにしている。

2013年8月28日水曜日

『本当に使える経営戦略』(山田修、ぱる出版) 丸善本店でまだランキング続く

拙著の売れ行きが一段落したと思っていたら、

「日本で一番ビジネス書が売れる」と言われている、丸善オアゾ本店で、8月9-15,15-21と続く2週でそれぞれの週のビジネス書の8位に入っている。
http://kw.maruzen.co.jp/nfc/featurePage.html?requestUrl=ranking/

「ビジネス・経営書の不毛の夏」と言われる8月だが、有り難いことだ。

2013年8月27日火曜日

ルネサス 工場閉鎖発表 死の行進(3)

閉鎖される鶴岡工場
製造の大幅縮小に伴う、アイテムの削減と価格アップ交渉でまずいところがある。

自動車用マイコンは、ルネサスの得意分野であり、世界シェアの4割を握っている。このマイコンは存続が決まっている同社那珂工場で生産されている。

これだけの窮地に陥っている同社が、この製品ラインの価格交渉アップを今回放棄した。企業としての利益構造改革で、工場閉鎖とリストラは後ろ向きの話しだ。前向きとなるべき自動車用マイコンの価格交渉を放棄するようでは、この先も同社は「前に通った道」を直に歩み始めるのではないか。

1年後に拙ブログで「ほーら、また当たった」などと言われないことを願っている。

(この項 終わり)

2013年8月26日月曜日

ルネサス 工場閉鎖発表 死の行進(2)

複数の工場を閉鎖し、それ以外の工場でも生産量の縮小を発表した。しかし、それに伴って生産打ち切りとする製品の選択と顧客交渉が特約店経由となっている。

ルネサス本社の下に、ルネサスエレクトロニクス販売社があり、特約店の窓口になっているのだが、この機会にこの子会社は本社に吸収合併するという。これも荒療治で、外部から来た新任社長が鉈を振るうにふさわしい経営行動だ。

顧客に対しても「値上げを呑んでくれる場合にはそのアイテムを製造継続する」と特約店に言わせているそうで、「そんなことは不可能だ」と特約店の反発は大きい。しかし、これもそれでよい。この会社のこのような状況で、希求している製造縮小を実現するためには筋の通った話しなのである。

むしろ問題は、、、

(この項 続く)

ルネサス 工場閉鎖発表 死の行進(1)

鶴丸社長と作田会長(右)
2012年7月29日の拙ブログから「ルネサス 赤尾泰社長 工場売却・閉鎖計画はてぬるい 」という記事を2回に渡って書いた。
http://yamadaosamu.blogspot.jp/2012/07/blog-post_6489.html
http://yamadaosamu.blogspot.jp/2012/08/2.html

1年経ち、今週の週刊東洋経済(2013年8月31日号)には、「ルネサス改革の前途多難」というトップ記事が出ている。「工場改革へ地ならし」という副題だ。

記者発表を行ったという席には、既に赤尾氏の姿はない。昨年の上述ブログで私は、「赤尾泰社長が戦略的リーダーであるとか、経営者であるようには私には見えない」 と評した。

昨年の拙ブログ2回目での私の指摘。
「私のブログ記事が目に止まったのか、(2012年)8月2日に行われた記者会見で、赤尾社長は一転、『4工場は一年以内に売却』、そしてその他の幾つかの工場についても処分期限を示した。さらに、9月に実施するとしていた希望退職で人数が満たない場合は『整理解雇も否定しない』と踏み込んだ」

しかし、結局何も出来ないまま退陣されたらしい。
さて、新経営陣による今回の計画にも大きな問題がある。それは、、、

(この項 続く)

2013年8月25日日曜日

『伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書』 新将命 書評181(3)

そして、同書を読み、経営者ブートキャンプ8・24クラスでのお話しを伺うにつけ、思うことがある。

それは、新(あたらし)経営哲学とでも言うべきものがますます熟成され、整理されてきたということだ。私は著者とは20年来に渡り親交を重ね私淑している者で、同氏の著書は勿論謦咳にも直接親しく接してきた。

著者は経営の現場を離れて10年を過ぎたと思われるが、色々なところで語り、指導し、書いてきたことで、現役時代の体験が見事に醸成されてきた近年である。著者のように豊富な経営体験と、著述活動が融和した経営評論家はまことに稀である。これからも著者の教えに耳を傾けていきたい。

(この項 終わり)

『伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書』 新将命 書評181(2)

新将命(あたらしまさみ)氏は、40冊以上も著書を著している。近年で言えば、『経営の教科書』(ダイヤモンド社)を緒とする「教科書」シリーズが、経営者や幹部層に大いに迎えられている。

不肖私も『プロフェッショナルリーダーの教科書』(東洋経済新報社)を共著者の一人としてご一緒させて頂いた。

さて、最近刊となった本書である。興味を引くのが、新氏の現役時代(主として社長時代)の多くのエピソードだ。いままでのご著書では語られることの無かったエピソードが幾つも開陳され、新ファンとしては嬉しいことだろう。

そして、、

(この項 続く)

2013年8月24日土曜日

『本当に使える経営戦略』(ぱる出版) 6刷り決定!



 拙著の6刷りの知らせが来た。新聞のベストセラー欄には見なくなったので、売れ行きが一段落したと見ていたがまだ動いているようだ。

4月13日に発刊したので、悪くはない。また「常備銘柄」に指定されたとの知らせを同時に受けた。

「それは何だ?」と訪ねたところ、大手書店500店で文字通り常時最低1冊は置かれ、売れると自動発注される書で、半年ごとに選出されるという。ロングセラーの第一歩と成り、広く読んでもらえればよい。

2013年8月23日金曜日

『伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書』 新将命 書評181(1)

講談社、新刊。8月24日(土)経営者ブートキャンプの講義で著者の新将命氏が特別講義を行う。

その事前課題図書として、前のクラスで参加者に配布した。私も読了。

新御大は、第7期に至る経営者ブートキャンプで毎期特別講師としてお話しいただいているが、その事前課題図書としては、『経営の教科書』(ダイヤモンド社)から始まる同氏近年の一連のご著書、「教科書シリーズ」を読んで来た。

事前に読み、その著者ご本人から話を伺う。しかも、7回にわたって異なるご本を読ませて貰う。このような方を特別講師として迎えている経営者ブートキャンプは幸せなプログラムである。

(この項 続く)

2013年8月22日木曜日

『知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48』井上和幸他 書評180(3)

曽和 利光 氏
本書の美点は、優秀な新卒学生をどうやって獲得するかに終わらず、内定を出してから入社するまでの動機付け、入社前での自覚や意欲を向上させる方法を示しているところだろう。

そしてさらに、中小企業にとって文字通りの金の卵である4年制新卒社員を中堅マネジャーに育て上げていく道程を示していることだ。

中小企業は、組織や経営資源に恵まれない中で戦っていかなければならない。その中で特に重要な人材のインバウンド戦略を明示したところに本書の価値がある。

(この項 終わり)

2013年8月18日日曜日

『知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48』井上和幸他 書評180(2)

井上 和幸 氏
中小企業の場合、新卒四大生の採用数は多くない。一桁というところが多いだろう。

少ないからこそ、その質の善し悪しで当社の10年後の業績が大きく左右される。彼らは疑いなく幹部候補生として入社し、10年後には中堅マネジャーに育って欲しいからだ。「社長は一人では何も出来ない」という、私が常々指摘しているテーゼからすれば、良い新卒学生を確保できるかは当社の10年後を左右する。

本書は、それだからこそ「中小企業こそ、新卒採用は社長マターとし、社長が担当し、候補学生を魅了し説得せよ」と説く。そして、それに付随する幾つもの具体的なテクニックも指導している。それらは整理されていて具体的に役に立つ助言だ。

本書の更なる美点は、しかし、、、

(この項 続く)

『知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48』井上和幸他 書評180(1)

東洋経済新報社、新刊。

世に就活本の類はたくさんあるが、この本は採用側の立場に立った本。それも、普通なら一流大学の学生の採用などが難しい中小企業向けのもの。

共著者の井上氏と曽和利光氏は共にリクルートOBのアントレプレナー。そしてそのリクルート社は、優れた新卒学生の採用に莫大な費用を投入することによってその急成長を実現してきた企業だ。

そのリクルートとて、最初は知名度が低い中小企業だったわけだので、著者達が「貴社にも出来る」と、仮想読者である中小起業経営者に訴えているのは説得力がある。

(この項 続く)

2013年8月15日木曜日

タイ 訪問(6)

バンコクの然るべく機関から紹介して貰った、タイの華人企業が出自を中国として研究対象とされることを軒並み拒否(実際には研究訪問を受け入れないという形で)してきたからだ。

この年、私は華人企業の日本法人から欧系企業の社長へと転出したこともあり、研究環境が悪化したこともある。結局、博士後期課程は全単位取得の「満了」で終了することとした。博士論文を提出できる課程博士の年限もその後終了し、経営学博士号の取得には至らなかった。

今回のバンコクでの歓迎会には、当時紹介の労を取っていただいた方もいらっしゃってくださった。感謝の念と共に、上記の様なことを思い出した。とはいえ、象に乗れたことはよかった。

(写真はネットから、無関係のもの)(この項 終わり)

タイ 訪問(5)

1996年、私はタイへのフィールド・ワーク(現地調査)を計画していた。

それはその年起草し始めていた博士論文、「国際経営比較:華人型経営と日本型経営」のためのものだった。

その前の年から、シンガポール、北京、上海とフィールド・ワークを重ねていた。香港については奉職していた自社の企業事例(それが『華僑最強の家業経営』として結実していた)をまとめていた。

タイへの研究旅行は、しかし中止となった。それは、、、

(この項 後1回)

タイ 訪問(4)

タイだけでなく、東南アジアの国々で主流というか、特にビジネスを支配しているのが華僑・華人な訳だ。

タイ王朝も実は華人の血脈を引いているということは、彼の国では最大のタブーである。

タイで成功している経済人で、タイ名を名乗っている人たちにも華人は多い。ちなみに中国から移民した一代目を華僑、現地での2代目以降を華人と呼ぶのが学会での通用だ。

1996年に私が『華僑最強の華人経営』を日本実業出版社から著した後、、、

(この項 続く)

2013年8月13日火曜日

タイ 訪問(3)

眼が合うと合掌で挨拶してくれる「微笑みの国」。仏教徒で穏やかに見えるタイの人たち。

そのタイ人が集団になると、激しい性格を顕す。近年のタクシン派と反タクシン派の、国を挙げての政争は典型的だ。シンボル・カラーも赤と黄色を着分けて、激しい衝突を続けた。

政争が収拾が付かなくなると、過去には何度も国王仲裁で裁定された。タイにおける国王への尊敬は絶対的で、日本における明治天皇へのそれよりも強いものだ。

その国王というか、タイ王朝が、、、

(この項 続く)

タイ 訪問(2)

歓迎夕食会に来ていただいた日本大使館の方のお話しでは、タイに長期滞在している日本人の数は登録しているだけで6万人、実際には8万人以上と推定されるという。

近年急増している進出日本企業関係のビジネスパーソンだけでなく、引退後夫妻、あるいは男性単身での移住も多いという。

有名なバンコクの交通渋滞は緩和されたとはいえ、市内では写真のような状態だ。市内を出て空港に向かうと高速道路が出来ているので中心部から40分ほどで着く。

ところで穏やかなタイの人たちが、、、

(この項 続く)

タイ 訪問(1)

タイへ行ってきた。初めての訪問で印象深かった。

バンコクでは至る所で建設現場があり、一頃の上海ほどではないにせよ、順調な経済発展が感じられた。

日本で40度という熱波が襲っていた週だったが、彼の地の気温と言えば30度少しで、赤道の国に南下したはずなのに、避暑に出かけたようなこととなった。

温暖で肥沃なアジアの地域で、米も豊かに取れ、人口も増えている。仏教の国なので人々は穏やかで優しい。とても住みやすそうな国だった。実際、、、

(この項 続く)

2013年8月6日火曜日

大きなコトを企め!(3)

私が思うことは、
「経営者なら大きなコトを企め」
ということだ。

池本さんの場合で言えば、自社だけで一生懸命売上げ増をねらっても、年率で一桁か、せいぜい2桁の成長しか遂げられなかったのではないか。アライアンスという大胆な戦略に打って出たからこそ、「40倍の年商」という信じがたい実績を残した。

戦術的に、あるいは改善的に細かな解決策を希求しても、だから大した結果は生まれないと知るべきだ。

大きな絵図を書き、大胆に取り組もう。

(この項 終わり)

大きなコトを企め!(2)

後で参加者が感心して言うには、
「あの池本さんがあの口調で説得したら、誰もアライアンスの申し出を断れないね、、、」

池本さんはドクター・シーラボの年商3億円を3年間で120億円に増やした、これ以上ない辣腕経営者だった。
「その売上げの半分近くはアライアンスによるものでした」
と、こともなげに言う。人のふんどしで相撲を取れ、ということだが
「それには断れないオファー、そして相手に多めの利益を与えろ」
とのことだ。

(この項 続く)

2013年8月4日日曜日

大きなコトを企め!(1)

8月3日(土)、終日経営者ブートキャンプ第7期第5講で指導。今期も余すところ後2講のみ。

参加者の皆さんは出席は勿論よいし、よく準備してきてくれている。何より、
「とても刺激になる」
と、意欲に満ちて来てくれている。優秀な方が多く、クラスでの討議も活発だ。

午後から特別講師の池本克之さんが半日加わってくれた。
彼の特別講義の部分では、ご著書の『アライアンスマーケティング』(下記)を事前図書として全員に読んで来て貰った。だから、それを前提に池本さんがテキパキ話す。
http://yamadaosamu.blogspot.jp/2013/07/blog-post_25.html

後で参加者が感心して言うには、、、

(この項 続く)

しかられると部下はやる気を失う

2013年8月4日日本経済新聞朝刊記事。

セミナーでコミュニケーションやリーダーシップを話すことも多い。いつも指摘していることが調査結果と出ていて、説明を裏付ける実態データとして使えると思った。

2013年8月3日土曜日

『憲法がヤバい』 白川敬裕 書評179(3)


本書の美点は、その主張の他に文章にある。明晰で、丁寧で分かりやすい。視点と構成が優れていることと相俟って、著者の主張が素直に頭に入ってくる。

難しい問題を専門法律家が書き下ろしたと思えないくらい達意の文章だ。在学中に司法試験に合格し、最年少で裁判官に着任した著者はずいぶん頭のよい人だということも分かる。

いろいろ分かった、良書である。

(この項 終わり)

2013年8月2日金曜日

『憲法がヤバい』 白川敬裕 書評179(2)


白川氏
現憲法の制定経緯や正当性などについて本書は筆を割いていない。私もそれには興味が無い。「どうやってできたのか」
などと言うことを詮索するより、その内容が私たちに益しているかどうかだけを考えればいいと思うからだ。

現憲法で保障されている基本的人権や個人としての権利、国家に対する主権などが、自民党改正案ではレトリック(表現法)によって巧みに、政権側に有利にされようとしている企みを本書は解き明かしてくれている。

(この項 続く)

『憲法がヤバい』 白川敬裕 書評179(1)

ディスカヴァー・トゥエンティワン社、新刊。

参院選挙では憲法改正が大きな争点として取り上げられなかった。しかしその真意は麻生副総理の「ナチス憲法」発言で明らかだ。つまり、
「こっそりやろう」
ということだ。

本書は誠に時宜を得た出版と言うべきで、安倍総理が狙っている憲法改悪の方向性を詳らかに解説した。

構成としては、自民党の改革案を、現憲法の条文とを逐条的に対比、解説するという体裁を取っている。

(この項 続く)

2013年8月1日木曜日

『本当に使える経営戦略』 いよいよ一位を窺う!

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丸善 丸の内オアゾ本店

週刊ベストセラーランキング

<2013.7.18~2013.7.24>

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  1. 1
    TEDトーク 世界最高のプレゼン術
    ジェレミ-・ドノバン/新潮社    
  2. 02
    山田 修/ぱる出版   
  3. 03
    森岡宏之、鵜木優次 /きんざい
 

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